いわき傷害致死、控訴棄却 仙台高裁、被告1人の一審無罪支持

 福島県いわき市で2022年2月、共謀して男性に暴行し、死亡させたとして傷害致死の罪などに問われた作業員、被告(46)と、いわき市、無職、被告(53)の控訴審判決公判は25日、仙台高裁で開かれ、渡辺英敬裁判長は46歳被告を無罪、53歳被告を懲役9年とした一審地裁郡山支部の裁判員裁判判決を支持し、検察側と被告側の控訴を棄却した。

 検察側は46歳被告の一審判決について事実誤認を主張して控訴。53歳被告は事実誤認と量刑不当を主張して控訴していた。

 渡辺裁判長は判決理由で、46歳被告について、公判での証言や証拠などから「一審判決に誤りはない」とした。53歳被告については、一審判決に不合理な点はなく、控訴に理由がないとした。

 一審判決によると、53歳被告は傷害致死罪で懲役10年が確定した男と共謀。いわき市で22年2月、作業員の男性=当時(47)=に木製の棒で多数回殴るなどの暴行を加えて死亡させた。

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