デンマーク映画『ぼくの家族と祖国の戦争』8.16日本公開&予告編解禁 本国映画賞5部門ノミネートの話題作

映画『ぼくの家族と祖国の戦争』ビジュアル(C)2023 NORDISK FILM PRODUCTION A/S

デンマークのアカデミー賞(ロバート賞)に5部門ノミネートされた映画『BEFORE IT ENDS』(英題)が、邦題を『ぼくの家族と祖国の戦争』として、8月16日より全国公開されることが決定。併せて、ビジュアル、予告編、場面写真が解禁された。

本作は、第二次世界大戦下の極限状況の中、かけがえのない信念を貫こうとした家族の物語。

終戦1ヵ月前、混乱に陥ったデンマークに、敗色濃厚となったドイツを脱出した20万人以上もの難民が押し寄せてきた。当時のデンマークはナチス・ドイツの占領下に置かれており、受け入れを拒否する選択肢はなかった。大戦末期の知られざる歴史の1ページであるこの事実にインスパイアされ、『バーバラと心の巨人』のアンダース・ウォルター監督が物語を完成させた。

1945年、デンマークの市民大学。ドイツからの難民の受け入れという突然の事態に見舞われた学長ヤコブと妻リスは、究極の選択を迫られていく。周囲の誰もが敵視するドイツ人を救うべきか否か。売国奴とののしられることを恐れ、飢えと病気に苦しむ子供を見捨ててもいいのか。その葛藤を見つめた本作は、家族が戦争という巨大な暴力に脅かされながらも、懸命に人間性を保とうとする姿を描き、人間が選択すべき“正しいこと”とは何なのかを問いかける。

ビジュアルは、デンマークの国旗の色である赤と白を基調に、本作でデビューした息子役のラッセ・ピーター・ラーセンの強いまなざしと、「友達を守りたい、敵であってもー」という少年のメッセージが印象的なデザインとなっている。

本予告編は、列車から多くの難民がやってきたシーンから始まり、第二次世界大戦が終了する1ヵ月前、混乱最中のデンマークの様子と主人公の家族たちがドイツからの難民にどう対応すればいいのか、葛藤する姿が映し出される。「目の前の命を救うべきか、見殺しにするのか?」。12歳の少年の「友達を救いたい!」という叫びとまなざしが、究極の問いを観客に突きつける。激動の時代を生き抜こうとする家族は自らの正義を貫けるのか、今に通じるメッセージと、北欧映画ならではの美しい映像と緊迫感のコントラストが印象的な予告編となっている。

映画『ぼくの家族と祖国の戦争』は、8月16日より全国公開。

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