ネット上のイラストを無料と誤解 平田村、著作権侵害で賠償

 福島県平田村は25日、インターネット上のイラストを誤って無断で広報紙に使用したほか、ネット上に公開して著作権を侵害したとして、使用許諾を管理する受託事業者に損害賠償金22万2615円を支払うと発表した。

 村によると、村小平こども園(現・村ひらたこども園)が2020年8月20日に発行した広報紙「えほんだより みるみる第5号」に、許諾を得ないままイラスト1点を使用した。広報紙は約200部作製して保護者や園関係者に配布したほか、紙面の内容を外部団体のホームページに3年11カ月間掲載していた。

 イラストは村職員がネット上でダウンロードしたもので、無料で使用できると誤解していたという。受託事業者から14日に無断使用の指摘があり、20日には使用料を請求された。村はイラストデータやネット上の広報紙のデータを全て削除し、25日には提示された金額を村の一般財源から支払うことを決めた。

 村は再発防止に向け、著作物を使う際に許諾を得ることを徹底し、許諾関係の不明なものは使用しないとしている。沢村和明村長は「著作物の取り扱いについて厳正を期し、信頼回復に努める」とコメントした。

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