中国「嫦娥6号」、月裏からのサンプルリターンに成功–月の歴史を解明

中国の探査機「嫦娥6号」(Chang’e 6)が月の裏側からの試料(サンプル)を史上初めて地球に持ち帰った。

嫦娥6号は6月2日に月のエイトケン盆地のアポロクレーターに着陸し、約2kgのサンプルを採取。6月21日にはサンプルを搭載した周回機(オービター)と帰還機(リターナー)がエンジンに点火し、地球への帰還を目指していた。

リターナーから放出されたサンプルは、現地時間25日の午後2時に、中国の内モンゴル自治区に着陸。探索チームにより、すでにサンプルは発見されている。月の裏側のサンプルを解析することで、月の形成の歴史の解明が期待されている。

嫦娥6号に続くミッションとして、中国は2026年に「嫦娥7号」、2028年に「嫦娥8号」を打ち上げる。中国は2030年代に月の南極近くに月面基地を建設することを目指しており、両ミッションはそのための重要な技術をテストする。

リターナーの帰還イメージ(出典:GGTN)

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CNSA発表
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