店の名付け親は瀬戸内寂聴さん 地元食材使った新メニュー「おそ咲きノ豚角煮丼」そば店が営業再開 岩手県

岩手県二戸市浄法寺町にある「お食事処 かつら庵」は、長年そば店として親しまれてきた。
店の名付け親は、生前、天台寺の住職を務めた瀬戸内寂聴さん。

コロナ禍や人手不足により休業をしていたが、2024年4月に営業を再開した。

店長 橋本勝也さん
「『待っていました』という声がたくさんあって、とてもありがたく感じている。地域が盛り上がっていけるようにと思って営業している」

地元出身で店長を務める調理師の橋本勝也さんは、二戸市の食材を使った新たなメニューの提供を始めた。

「おそ咲きノ豚角煮丼」。“おそ咲きノ豚”は久慈ファームが生産・加工するブランド豚「佐助豚」の母豚で、あまり食べられる場所がないため、この場所で提供したいという思いからから始めたという。

店長 橋本勝也さん
「脂身が多いトロトロの角煮ではなく、肉のおいしさを感じられる角煮に仕上がっている」

贅沢な肉の厚みと豚のうまみ。味付けは、そば店ならではの工夫がされている。

店長 橋本勝也さん
「かつら庵のそばつゆをベースに角煮を仕上げている。しっかりとだしが利いた味付けになっている」

地元のブランド豚はうまみが濃厚で、特製のたれも相まってご飯が進む。

そして、干しシイタケを隠し味にした店長イチオシのカレーは、干しシイタケのだしを取って、だしを取ったシイタケもカレーのルーに混ぜて果肉感を出している。
しっかりとしたシイタケの香りと味わいに、地元のニンジンやリンゴを使って味にまろやかさを加えた。

地元の食材を多く使っている「お食事処 かつら庵」の料理だが、テーブルには店で使用する食材と生産者を紹介した冊子も置いてある。

店長 橋本勝也さん
「一緒になって地域を盛り上げていきたい。見たお客さんが安心して食事をしてもらえればと思い、やっている」

営業再開から約2カ月が経ち、以前より多くの人に利用してもらおうと始めたのが「カフェタイム」。

ゆったりとした時間を過ごせる「カフェタイム限定セット」のブリュレのアイスは、夏にピッタリ。ひんやりとしたカスタードの甘み。合わせるのはオリジナルブレンドのコーヒー。

店長 橋本勝也さん
「かつら庵の食事に合わせたコーヒー。とても飲みやすい、という声をいただいている。以前からのそば屋としてのイメージが強いので、これから伸ばしていきたい。たくさんのお客さんにカフェタイムでゆっくり過ごしていただきたい」

角煮丼、カレー、そしてスイーツ。地元を盛り上げようと新たな挑戦を始めた「お食事処 かつら庵」。

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