コンパクトでも “でっかく活用”「ポケットストーブ」 3つのアレンジ実例レポ

開いて固形燃料を置いて使用するのが一般的 

■ポケットストーブとは

キャンプで調理をする際、重要になるのが熱源の確保である。焚き火などさまざまな方法があるが、中でも特に人気が高いのが軽量コンロのポケットストーブである。五徳を折りたたむことができ、小型で軽量なのが特徴だ。本来は固形燃料を使うのだが、違うアイテムを組み合わせることで、多機能に活用できる。今回は、筆者がおすすめする簡単で魅力的な活用術とそのアイテムを紹介する。

■アルコールストーブ

まずはアルコールストーブ。固形燃料と同じ感覚で手軽に使えるが、燃料の量を決めることで自在に火加減を調整できるため、湯沸かしから炊飯までさまざまな用途で使用できる。

固形燃料に比べて燃料代が安く、結果的にコストパフォーマンスが高いのもよい点だ。ただし、ポケットストーブの難点でもあるが、展開時の五徳は高さが低い。そのため、収まりがよくちょうどいい高さのアルコールストーブを準備する必要がある。

■自作もおすすめ

最近はポケットストーブ用のアルコールストーブも販売されているが、まずは使ってみたいという方には自作をおすすめしたい。

用意するのは100円ショップなどで販売されているアルミのクリーム容器とスチールウール。クリーム容器にほぐしたスチールウールを入れ、アルコール燃料を入れて点火するだけ。非常に簡単である。折りたたんだポケットストーブの中に収納できる薄さなので、高すぎる問題も解消され、別々に持ち運ぶ必要がないのもうれしい。

■成型炭

もう一つ燃料を紹介しよう。成型炭は、燃焼時間が長く、一定の火力を保つ。そのためじっくりとした調理に最適。野外だと直ぐに冷めてしまう飲み物や鍋などを保温するのにも相性がよい。

成型炭に着火剤が練りこまれているものであれば、簡単に火がつくのでさらに手軽だ。ただし、注意したい点として、一般的な炭と同様、炎が見えない。むやみに手を近づけるとやけどの恐れがあるので、使用する際には火がついている前提で扱ってほしい。

■カトラリーラック

ステンレス製のカトラリーラックをポケットストーブにはめ込むと、焚火台や炭を使った火起こし器として使用することができる。綺麗にはまるサイズを選べば、開口部が脚の役割をして安定する。筆者は直径9.4cmのカトラリーラックを愛用している。

夏場は気温も高く、大がかりな焚き火をすることも少ない。この焚き火台はコンパクトなので、小さな焚火と相性がよい。熾火になった際には細いペグを差し込み五徳代わりにして、小さなクッカーで調理をすることもできる。

■ポケットストーブは工夫次第で万能ギアに

今回は、固形燃料以外のポケットストーブ活用術を紹介した。ポケットストーブは、その多機能性とコンパクトさから非常に便利なアイテムである。それぞれのシチュエーションに合わせて、今回紹介したアイテムを活用してもらいたい。

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