【早出し】熱中症の危険、即時通知 米沢四中など暑さ指数センサー運用開始

「暑さ指数」を計測するセンサーの設置作業=米沢市・米沢四中グラウンド

 ウェザーニューズ(千葉市)と連携協定を結ぶ山形、米沢両市では、今夏から一部の中学校などで「暑さ指数」をリアルタイムで計測し、把握できるセンサーを活用した熱中症対策を進める。危険な状況になると、教員らにアラートが通知される仕組みで、屋外での授業や部活動の実施可否の判断に生かす。米沢市では市内4中学校に設置し、25日は米沢三中と米沢四中で運用が始まった。

 同社が機器を提供し、設置している。気温や湿度、風速などを常時観測。これらのデータから暑さ指数を出し、熱中症の危険がある状況になると、メールなどで通知が送られる。米沢四中では25日、グラウンド東側にあるフェンスの支柱にセンサーを取り付けた。

 市内では昨年7月、部活動から帰宅途中の女子中学生が熱中症とみられる症状で搬送され、その後死亡している。また山形市内の中学校では同8月、体育祭の練習中、熱中症とみられる症状で生徒13人が救急搬送された。同様の事故を防ぐため両市は今年、同社と協定を結び、同社提供のセンサー設置を決めた。

 米沢市内4中学校での設置は27日までに完了予定。暑さ指数の情報は、設置中学校の他、近隣の小学校や他の市内全中学校とも共有する。米沢四中の平賀正和教頭は「センサーを活用し、熱中症の発生を防いでいきたい」と話した。市教育委員会の五ノ井智子学校教育課長は「生徒たちの命を守るため、適切な対策を講じていく」と語った。

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