新人RBコラムが引き出すラムズの可能性に期待するRBウィリアムズ

ロサンゼルス・ラムズのカイレン・ウィリアムズ【AP Photo/Seth Wenig】

2023年シーズンはよろこびと驚きに満ちたシーズンであり、ランニングバック(RB)カイレン・ウィリアムズの予期せぬ大活躍もその一つだった。

ルーキーシーズンにはキャリー35回でわずか139ヤードにとどまったウィリアムズだったが、2023年シーズンには爆発的な活躍を見せ、わずか12試合でキャリー228回、1,144ヤード、タッチダウン12回をマーク。ウィリアムズがフィールドに立ったとき、ロサンゼルス・ラムズの攻撃陣はすべてのダウンで多彩な攻撃を展開し、相手の脅威となっていた。

ブレイクアウトシーズンを経験した今、ウィリアムズがNFLの影の部分で活動することはもはやないだろう。ウィリアムズには、新たに得た名声をさらに高める準備ができている。

ウィリアムズは現地25日(火)に『The Rich Eisen Show(リッチ・アイゼン・ショー)』に出演した際、「正直、去年の自分のパフォーマンスをさらに伸ばすことが大事なんだ。俺はフィールド上でリーダー的存在になりたいし、みんなが近づいてきて、見て、観察して、成功するために何をすべきかを知ることができるような存在になりたい」と話し、こう続けた。

「本当に大したことじゃないんだ。目標に向かって専念して努力することが必要なのさ。最終的な目標は明日や明後日には達成できないかもしれないけれど、毎日コツコツ頑張れば、必ず目指すべき場所にたどり着ける」

「だから、俺にとってはその考え方を実践して、去年の自分のプレーを基に、ランゲームでさらにビッグプレーを作り出して、パスゲームでももっとビッグプレーを作り出せるようにしたいんだ。チームがドラフトでブレイク・コラムを獲得したのは本当にうれしいよ。彼はランが得意な選手だから、俺がスロットに入ったり、バックフィールドからルートを走ったりして、自分のスキルをもっと見せられるようになると期待している」

ウィリアムズがコラムについて語ったのは重要なポイントだ。ウィリアムズが2023年に驚くべき活躍を見せる前には、ラムズはバックフィールドで信頼できる選手を見つけるのに苦労していた。ミシガン大学のスター選手だったコラムが加入した今、ラムズは大きな違いを生み出せる2人のランニングバックを手に入れたのかもしれない。

俊敏で爆発力のあるコラムは、その視野の広さと瞬発力を生かして大学レベルで成功を収めた。この2つの特性は、プロでも成功を目指す上で助けとなるはずだ。コラムがウィリアムズとタッグを組むことで、ラムズにはどういった状況かにかかわらず、すべてのダウンで相手ディフェンスに投入できるフレッシュなランニングバックがいることになる。

ラムズのバックフィールドにおける可能性について尋ねられたウィリアムズは「もちろん、俺たちは全員でユニットとして何ができるかについて話し合っている。俺、ロニー(リバース)、ザック・エバンス、ボストン・スコット、それにブレイク・コラムも含めて、全体として何ができるかを話しているんだ」と返答し、次のようにつけ加えた。

「毎日、目指すべき場所に向かって頑張っているんだ。“ブレイク、俺がこのランを決めて、おまえがこのランを決めるのが待ちきれないぜ”みたいな会話はないよ。今はひたすら練習を積み重ねているだけで、そのときが来たら、そういう会話は試合中のサイドラインで交わすんだ」

「たとえば、“俺がこの15ヤードのランを決めたら、おまえが入って第1ダウンを取ってくれ”みたいにね。そういう会話は試合中にするものであって、今はなしだ。練習中はお互いを高め合うことに集中している。お互いの動きを見て、改善すべき点を教え合っている」

昨シーズン、ウィリアムズがラムズのバックフィールドで最良のオプションなのは明らかだった。次点のランナーであるロイス・フリーマンの成績(キャリー77回で319ヤード、タッチダウン2回)は、ウィリアムズの記録と比べると見劣りしている。ウィリアムズが欠場すると、ランオフェンス全体も機能しなくなり、ラムズはウィリアムズが欠場した4試合中3試合で敗北を喫した。

コラムはルーキーではあるものの、ラムズが再びウィリアムズを失うようなことがあれば、バックフィールドを支える助けになるだろう。そして、両選手がそろってプレーできれば、ラムズは1人のランニングバックに依存することなく戦えるはずだ。

理想的な話としては、コラムの加入はウィリアムズのポテンシャルをさらに高めることになる。しかし、ヘッドコーチ(HC)ショーン・マクベイが2人をどのように起用するのか、すなわち、ペアで使うのか、それとも個別に使うのかなどを見るまでは、確かなことは分からない。

いずれにせよ、ウィリアムズは2024年に向けて目標を下げるつもりはない。本人はこれからが本当のスタートだと考えている。

ウィリアムズはファンタジーフットボールの予測で4番目のランニングバックと評価されたことについて、「俺はいつもナンバーワンを目指している。ナンバーワン以外なんて嫌なんだ。1位じゃなければ、最下位と同じさ。だから、これからも努力し続ける」とコメントした。

【KO】

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