大学生対象「トビタテ!留学JAPAN」留学準備金を増額支給

第16期派遣留学生選考結果

文部科学省は2024年6月25日、官民協働海外留学支援制度「トビタテ!留学JAPAN 新・日本代表プログラム」の大学生などを対象とした「2024年度(第16期)派遣留学生」の選考結果を公表した。また、留学準備金を増額支給することもあわせて公表した。

官民協働海外留学支援制度「トビタテ!留学JAPAN 新・日本代表プログラム」の大学生などを対象とした2024年度(第16期)は、応募者数が大学2年生以上1,347人に対し、採用者数は260人で倍率は5.2倍だった。大学1年生の応募者数は22人に対し、採用者数は7人で倍率は3.1倍。合計すると、応募者数1,369人に対し、採用者数は267人で倍率は5.1倍だった。

第16期派遣留学生壮行会は7月21日に文部科学省3階講堂などで開催。グローバル人材育成コミュニティ全体で、派遣を祝う式典を開催するとともに、交流会およびオリエンテーションを通じて、「トビタテ!留学JAPAN」の意義を伝え、留学への士気を高める。

また、円安や急激な物価高騰により留学のための経費の支払いを行えず、渡航前または渡航後に留学を断念、または留学計画を変更せざるを得ないなどの状況を回避することを目的として、大学生などを対象とした第16期派遣留学生に対し、留学準備金を増額して支給する。

アジア地域への留学については、当初は留学準備金が15万円だったが6万円増額し、21万円とする。アジア以外の地域は当初25万円だったが10万円増額し、35万円とする。なお、「トビタテ!留学JAPAN 新・日本代表プログラム」の高校生などを対象とした拠点形成支援事業「2024年度(第9期)」についても、同様の措置をしている。

「トビタテ!留学JAPAN」は、文部科学省が意欲と能力ある全ての日本の大学生や高校生が、海外留学に自ら一歩を踏み出す機運を醸成することを目的として、2013年に留学促進キャンペーンとして開始。民間寄附が原資となり、返済不要の留学金制度となっている。第1ステージ(2013年度~2022年度)に実施した海外留学支援制度「日本代表プログラム」においては約9,500人の若者が採択され、海外での多様な実践活動の経験などを経て、グローバル人材としての成長を遂げている。2023年度から新たなビジョンおよびコンセプトを掲げた第2ステージ(2023年度~2027年度)を実施。第2ステージでは2024年6月10日現在、97社・団体および個人寄附などが42億円となっており、企業・団体および個人からの支援を引き続き募集している。

田中志実

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