とんねるず武道館公演決定!フジのバックアップと「定評ある歌唱力」で全盛期再来なるか

11月8日と9日の2日間、東京・日本武道館で開催されるお笑いコンビ・とんねるずのライブ『とんねるず THE LIVE』の詳細が発表された。

とんねるずといえば、2018年まで前身番組含め30年近く放送された冠番組『とんねるずのみなさんのおかげでした(以下、みなさんのおかげ)』など、長年フジテレビバラエティの“顔”として活躍。そして現・港浩一フジテレビジョン代表取締役社長は、現場時代にとんねるずをスターに成長させた“育ての親”として知られている。

そんな状況もあってか、ライブのタイトルの冠には「フジテレビ開局65周年事業」とされ、局ぐるみのイベントとなる予定だ。そして各席のチケットは、アリーナ席1万4800円 、スタンドS席1万4800円、スタンドA席1万2800円、スタンドB席1万1800円、立ち見席8800円。

「とんねるず2人だけのステージは29年ぶり。おそらく、会場に足を運ぶのは『みなさんのおかげ』を見ていた世代が中心だと思われるので、40代後半以上がメインとなるだろう。なので、平均のチケット料金が1万円程度の武道館にしては、気持ち割高な価格の設定となったと思われる。まあ、それでも、完売は確実だろう」(音楽業界関係者)

かつてはフジを中心に、テレビ界を席巻していたとんねるずだが、現在、コンビでの地上波のレギュラーは0本。22日にはもともと『みなさんのおかげ』のコーナーからスタートした石橋貴明がレギュラー出演するバラエティー番組『ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ』が放送され、平均世帯視聴率は7.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)だった。

「放送前の取材会で石橋さんは、『絶対(週間視聴率ランキングの)ベスト10に入れます! これはとんねるずの意地です』と高視聴率獲得を宣言していたが微妙な結果に。以前は冬だけの放送だったが、昨年から夏と冬に変更し、それから視聴率が下がり出した」(フジ関係者)

そもそもテレビタレントとしてのイメージが強いとんねるずだが、1984年12月リリースのシングル「一気!」を皮切りに、音楽活動が本格始動していく。自身最初のオリコントップ10入りとなった85年9月リリース「雨の西麻布」で、歌手としての知名度も一段と上がり、ランキングの上位常連の仲間入り、音楽番組への出演も増えた。そして91年5月リリースの「情けねえ」が数カ月もの間オリコンチャートの上位に位置するロングヒットを記録。同曲にてその年の『第22回日本歌謡大賞』の大賞を受賞、『第42回NHK紅白歌合戦』に初出場を果たした。

その後、92年1月リリースの「ガラガラヘビがやってくる」が初のオリコン1位を獲得。続く「一番偉い人へ」「がじゃいも」も1位を獲得した。

「2人ともオラオラ系で暴れるキャラが売りだったが、まともに歌えばかなりの歌唱力というギャップも魅力だった。ほぼすべての楽曲における作詞は秋元康氏、作曲は後藤次利氏で、彼らのおかげで名曲も生まれた。紅白では2人がパンツ一枚で出演して『受信料を払おう』というペインティングをして話題になり、歌手別視聴率では2位を記録。今にして思えば音楽活動が好調なころが、とんねるずの全盛期だったかもしれない」(ベテラン芸能記者)

とんねるずとして最後の楽曲リリースは96年2月の「おまえが欲しい」。ライブに合わせて新曲のリリースがあるか、注目したい。

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