「食べログ」がインバウンド向けネット予約サービスを本格展開

株式会社カカクコムと株式会社DGフィナンシャルテクノロジー(以下DGFT)は、2024年6月26日、カカクコムが運営するレストラン検索・予約サービス「食べログ」の多言語版において、インバウンド向けネット予約サービス「インバウンド予約」の本格展開を開始した。

35,000店のネット予約が可能に

「インバウンド予約」は、訪日外国人向けに英語、中国語(繁体字・簡体字)、韓国語の3言語に対応している。このサービスにより、訪日客は約35,000店のレストランでネット予約が可能となる。今後、対応店舗の数はさらに拡大する予定である。

カカクコムは、訪日客の利便性を高めるため、食べログに掲載されている詳細な店舗情報、写真、口コミなどを自動翻訳し、これらを多言語で提供する。また、空席カレンダーを用いて予約を簡単に完了できるシステムを導入した。これにより、訪日客は日本各地の多種多様な飲食店を訪れる機会が広がる。

利用フロー

キャンセル問題に対応

飲食業界では、直前の予約変更や無断キャンセル(No Show)が大きな課題となっている。「インバウンド予約」では、キャンセル料金の請求機能を導入しており、店舗のキャンセルポリシーに従ってキャンセル料金を請求することができる。これは、カカクコムと総合決済サービスを手がけるDGFTの協業により実現した機能である。

カカクコムの村上敦浩社長は、「訪日客数は3月に過去最高を記録して以来、高い水準で推移しています。飲食店としては、訪日客の需要を取り込みたいというニーズが高まってきている一方で、キャンセルに関する課題があり、ネット予約の開放には消極的な面もありました。今回提供するサービスは、デジタルガレージグループの決済ソリューションを活用することで、キャンセルのリスクに対応し、飲食店の方々が安心して訪日客からのネット予約を受け付けることができるものになっております」とコメントしている。

また、DGFTの篠寛社長は、「このたび、食べログ『インバウンド予約』において、DGFTの決済ソリューションを活用したキャンセル料金の請求機能が実装されました。本機能は訪日客からの予約需要が高まる中、『No Show』への対応を迫られる多くの飲食店の皆さまに寄与するものと考えております」と述べている。

飲食店にとっての利便性

「インバウンド予約」を利用することで、飲食店は特別な設定をせずに多言語でのネット予約を開始できる。さらに、予約の際にクレジットカードの登録が必須となり、キャンセルポリシーに抵触した場合にはキャンセル料金の請求が可能である。これにより、飲食店の収益性と効率化が向上する。

カカクコムとDGFTの協業により、飲食店の収益性向上と業界全体の活性化を促進するソリューションが提供される。訪日客と飲食店の双方にとって、より便利で充実したサービスの提供が期待される。

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