田中希実「負けることに向かっていくぐらいの気持ち」独自の心構え明かす、1500mで2種目目のパリ五輪内定狙う【日本選手権・前日会見】

陸上パリ五輪代表の最終選考会を兼ねた日本選手権(27日~30日)が新潟市のデンカビッグスワンスタジアムで開催される。開幕を前に26日に前日会見が行われ、女子800m、1500m、5000mに出場する田中希実(24、New Balance)が、2大会連続五輪出場に向けて「3種目を駆け抜ける4日間にしたい」と意気込みを語った。

田中は5000mではすでに五輪代表に内定済で、1500mでは参加標準記録(4分02秒50)を突破し、かつ優勝であればその時点で2種目目の“パリ切符”を手にする。

21年、22年大会に続き4日間で3種目に出場する田中は「日本選手権の3種目っていうのが、ハードスケジュールの中で攻めていくっていう。昨年は2種目で心のどこかでずっと3種目に挑戦したいっていうことがあったので、今年は5000mで既に(五輪内定)権利を取れてる分、逆に3種目に挑戦できる」と抱負を語った。

さらに「2年前の日本選手権では勝ち切ることがテーマ」だったという田中。しかし、今年は「単純に勝ちにこだわるっていうよりも、逆に負けてもいいから、いろんなレースを自分の中で挑戦していきたい」。「その挑戦の中で、今は怖い気持ちもあるのですが挑戦しながらいつの間にか怖い気持ちが消えていたっていうような時間を持ちたい」と独自の心構えを明かす。「勝ちにこだわるっていうよりは本当に負けることに向かっていくぐらいの気持ちを持ちたい」と話した。

オリンピックまで残り1ヶ月に迫る中、「おそらくあっという間に来る1ヶ月なんだろうなとは思うのですが、その間にこうして日本選手権があったり、事前の合宿でも今まで使ったことがないような合宿地にも行ってみたりとか、すごく濃い時間になるのでは」と2度目の五輪までの時間をイメージした。

© TBS NEWS DIG Powered by JNN