ジャクソンビル市が約2,237億円の“未来のスタジアム”を承認

ジャクソンビル・ジャガーズ【NFL】

現地25日(火)、ジャクソンビル市が14億ドル(約2,236億8,500万円)の“未来のスタジアム”を承認。これにより、ジャクソンビル・ジャガーズは少なくともあと30年、NFLで最も小さな市場の1つにとどまり、数十年にわたって飛び交っていたフランチャイズ移転の憶測に終止符を打つことになった。

市議会議員たちは14対1(2人が棄権)でこの提案に賛成。最終承認は今後、NFLオーナーたちに委ねられる予定だ。オーナーたちは10月にアトランタに集まることになっており、最終承認には32票中24票が必要となる。

50対50となっている財政負担の割合は、NFLのほとんどのオーナーがスタジアムの新設や改築に拠出する割合よりも高いとはいえ、ジャガーズはリーグから反発を受けることをあまり想定していない。

今回のスタジアム案では12億5,000万ドル(約1,997億1,875万円)のプロジェクトに、各陣営が6億2,500万ドル(約998億5,938万円)ずつ拠出することになっている。再建のために新たな税金を課さない見込みのジャクソンビル市は、2026年にエバーバンク・スタジアムの工事を開始できるようにすべく、さらに1億5,000万ドル(約239億6,625万円)の繰延維持費を負担する予定だ。そのため、市の負担は実質的に全体の55%になる。

工事は2025年シーズン終了後に開始される見込みだ。ジャガーズは2026年に収容人数を減らして(2階スタンドは使用せずに)試合を行い、翌年にはゲインズビルかオーランドでホームゲームを実施する。

この提案には、30年間のリース契約および移転禁止契約、ジャガーズがジャクソンビル以外でプレーできる試合数を制限する条項が含まれている。ジャガーズは新しいリース契約のもと、プレシーズンとポストシーズンの全ホームゲームをジャクソンビルで行い、年に1試合は引き続きロンドンのウェンブリー・スタジアムでホームゲームを実施する予定だ。

チームも市も、スタジアムの改修によってより注目度の高いイベントを開催することを期待している。

ジャガーズは建設費の超過分をすべて引き受け、スタジアムの日常運営を担い、試合当日の経費の80.4%を負担することで合意。

6万3,000人を収容できる屋外型スタジアムには半透明のカバーが設けられ、これは「太陽の下でサングラスをかける」のと同じようなものだとマーク・ランピング球団社長は語っている。このカバーには外気温を15度下げる効果が期待されている。

スタジアムの収容人数は、毎年恒例となっているフロリダ大学とジョージア大学の対決や、ゲイターボウル、カレッジフットボールプレーオフゲーム、ファイナル4などに対応できるよう、7万1,500人まで拡大される可能性がある。北エンドゾーンにあるプールとパーティーデッキは残される見込みだ。

さらに、ジャクソンビル市とジャガーズはスタジアムの周辺地域に実質的な開発を加えたいと望んでおり、そこには1万人の大学院生を受け入れるフロリダ大学のサテライトキャンパスも含まれるはずだ。市とチームはスタジアムの周辺地域がダウンタウンの長期的な発展にとって非常に重要だと考えている。

ジャクソンビル市は設備改善計画から6億ドル(約958億6,140万円)を移し、既存の半ペニー売上税からの収入を従量制キャンペーンで建設資金に充てることで、金額の一部を賄う計画だ。また、ジャクソンビル市はリース期間中に15億ドル(約2,396億7,825万円)の債務返済手数料を節約できると述べている。

ジャガーズはスタジアムプロジェクトの財政支援を提供するNFLのG-4プログラムを通じて、資金の一部を調達する予定だ。このプログラムによる資金調達は融資とみなされ、ビジターチームの特定の座席の取り分から返済される。融資を申請するチームは融資額に見合った資金を用意することが求められる。


記事提供:『The Associated Press(AP通信)』


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