中国が交流を妨害との米大使発言、中国外務省「真実ではない」

[北京 26日 ロイター] - 中国外務省は26日、米中国民の交流を中国当局が妨害しているとのバーンズ駐中国米大使の発言について、「真実ではない」と否定し、両国首脳の合意事項から逸脱していると批判した。

バーンズ氏は、米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)のインタビューで、バイデン米大統領と習近平国家主席が二国関係改善の一環で両国国民の交流を促進することで合意したにもかかわらず、中国政府が交流を損なわせるような行為を意図的に取っていると指摘した。

中国外務省の毛寧報道官は定例会見で発言について「二国間関係の健全で安定した発展に寄与するものではない」と指摘。「バーンズ大使の発言は真実ではなく、両首脳が達した重要な合意から逸脱している」と述べた。

WSJに掲載されたインタビューの抜粋によると、バーンズ氏は、米大使館が昨年11月以降に中国で主催した61の行事を本土当局者が妨害したと説明。当局者は国民にイベントに関与しないよう圧力をかけたり、関与した人を脅そうとしたという。

毛報道官は「中国は、習主席が打ち出した相互尊重、平和共存、協力・ウィンウィンの原則に従って、常に米国との関係を発展させてきた。両国の文化交流の促進に尽力している」と述べた。

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