岐阜市役所の新庁舎が開庁してもう3年も経過していた。この町ではずいぶん仕事でお世話になり、何度も何度も通ったなじみの町である。仕事へ来ていたころは新庁舎の工事中。気づいたら3年も来ていなかったことになる。この町への愛着と懐かしさ半分、新鮮味と好奇心半分で新庁舎を訪れた。仕事でお世話になった町への愛着は色あせることはない。多分、永遠なのだろうと思いながら。
新庁舎には無料の展望フロア「つかさデッキ」がある。残念ながら四方は見えないが、岐阜のまちを象徴する金華山、岐阜城、長良川が一望できる。この風景を信長は眺めていたのだろうなと思いながら、しばし風景に見惚れる。
眼下には、建築も話題の文化施設「ぎふメディアコスモス」。屋上には複数の和傘模様のデザインが施されている。当然、新市庁舎ができることを見越しての粋なデザイン。あれが殺風景な屋上だったら、この展望台の価値も半減する。フロアには、岐阜の伝統工芸、提灯も飾られている。図書館の屋上の和傘模様と提灯のコラボに岐阜の誇りを感じる。
せっかくなので、バスに乗ってかつての湊町・川原町まで出かけた。いつ来ても静かな風情のこの町にも愛着がある。
提灯、赤ポスト、古い町並み。夕暮れでどこも開いてなかったけど、落ち着いた町並みをぶらり散歩するだけでいい。
川原町には、ぎふ長良川鵜飼の乗船場がある。この日は前日の大雨で鵜飼はお休み。明日からの再開に備え、ゆっくり休む鵜飼船たち。夕暮れの雰囲気がよく似合う。
ふと見上げると、夕日に染まる岐阜城がこの町を眺めていた。