東風日産が常州工場を閉鎖、資源調整で新エネ分野を強化―中国メディア

日産グローバル本社はこのほど、「中国の常州工場を閉鎖する」と発表した。

日産グローバル本社はこのほど、「中国の常州工場を閉鎖する。同工場の年間生産能力は約13万台で、日産の中国における総生産量の約10%を占める。同工場の生産業務は東風日産の他の工場へ移すことになる」と発表した。この件は広く注目を集めている。

日産自動車の中国における合弁会社である東風日産は24日、取材に答える中で、「全体的な戦略とビジネス環境の変化を踏まえて、内部の生産能力と資源に対する最適化と調整を行い、企業のモデル転換・発展によりよく適応することを目指す。既存のガソリン車の生産能力を確保する前提の下、新エネルギー車の製造ラインの配置と開発の強化に約100億元(約2200億円)の資金を投入し、顧客のニーズによりよく応えていきたい」としていた。

ここ数年、中国自動車産業で電動化の流れとスマート化の流れが勢いを増す中、合弁自動車メーカーの基盤が揺らいでいる。東風日産も例外ではない。こうした背景の中、東風日産は現地での開発力を強化し、新エネ方面の投資を拡大する道を選んだ。

東風日産は16日、今後3年間を見据えた行動計画「新奮闘100」を打ち出した。同計画の具体的な内容を見ると、▽今後3年間で100億元の開発費用を投入し、研究開発者を現在の1600人から4000人へ増やし、中国のチーム、中国の技術、中国のビジネスエコシステムによって中国市場を深耕する▽製品の計画では、2026年までに中国で新たに新エネ車7車種を打ち出す▽海外進出の面では、海外のリソースをよりどころにして、輸出業務を開拓し、最初の輸出台数目標を10万台とする――などがある。

日産自動車の内田誠取締役兼代表執行役社長は、「中国市場には極めて大きな変化が起きている。日産自動車は迅速に対応し競争力を保持しなければならない。このため日産自動車は新たな経営計画『The Arc』の下、中国市場向けにバランスと重点分野を重視した戦略を打ち出した」と述べた。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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