映画やドラマ、全ての“好き”が満ち溢れたGW! 「大阪コミコン2024」徹底レポート! Part 2

今年もインテックス大阪にて5月3日~5日にかけて開催された大阪コミコン2024。先月号に引き続き、ステージにてMCを務めた杉山すぴ豊さんに、大熱狂だったマッツ・ミケルセン、ノーマン・リーダス、トム・ヒドルストン&ソフィア・ディ・マルティーノ、ジェイソン・モモアのステージや、大阪コミコン2024でのさまざまな思い出を、さらに詳しくレポートしてもらいました!(文・杉山すぴ豊/写真・野村信重/デジタル編集・スクリーン編集部)
カバー画像:Ⓒ2024 Osaka comic con All rights reserved

\「大阪コミコン2024」徹底レポート! Part 1はこちら/

マッツにトムヒにモモアにノーマン!「大阪コミコン2024」徹底レポート! Part 1 - SCREEN ONLINE(スクリーンオンライン)

会場から大歓声、奇跡の3ショットが実現!

マッツ・ミケルセン

大阪おおきに! ありがと! 日本の人も食べ物も大好きです!

6年ぶりの大集合となった「デス・ストランディング」チーム

昨年の大阪コミコン、東京コミコンに続いて三度目の参加となったマッツ・ミケルセンさん。

毎回マッツさんのステージは超満員ですが今回で3回目。そこで今までとはちょっと違う形でのステージをお届けしたいと思っていた時に素晴らしいお話が。なんと世界的に有名なゲームクリエーターでマッツさんとも親交のある小島秀夫さんがこのステージのスペシャル・ゲストとして参加してくれることになりました。

これだけでも嬉しいのにさらに奇跡が起こります。ノーマン・リーダスさんも来てくれることになったのです。マッツさんとノーマンさんは小島秀夫さんのゲーム「デス・ストランディング」で共演している。

ただマッツさんと小島さんのステージ対談は急遽決まり、ちょうどその時間はノーマンさんは撮影会・サイン会のスケジュールが入っていました。しかしなんとか時間を調整し冒頭5分だけでマッツ・ミケルセン×ノーマン・リーダス×小島秀夫の3ショットという奇跡のステージが実現したのです。これは会場から大歓声があがりました。小島さんによればこの3人が揃うのは6年ぶりだそうです。

Photo by Getty Images

ノーマンさんが降壇した後、マッツさんと小島さんのトークステージが始まります。まずは小島さんとゲームの話から。「デス・ストランディング」に最初参加したときはとてもクレージーな仕事と感じたが、小島さんの目指す世界観がわかった時にアメイジングだと思った。小島さんもマッツさんのことを気に入り“マッツ・マックス”というゲーム企画を思いつくもマッツさんは本気にしなかったそうです。

マッツさんが「小島さんのゲームにまた参加したい、ゾンビとカンフーをあわせたような内容はどうですか?」と聞くと小島さんは「ゲームだけでなくいつか映画を撮ろうと思っているので、その時に考えてます」と。

小島さんは「ハンニバル」のファンで、新シーズンの可能性を聞いたところ、そういう話は時々出ますがなかなか実現しない。やるなら年をとる前にやりたいと。これに対し小島さんは「いまはCGで若返らせるから大丈夫」とマッツさんを安心(?)させました。

ハリウッド映画もデンマーク映画もどちらも“自分”につながっている

映画の話になり、ヨーロッパのフィルムアワードで俳優賞を受賞したデンマーク映画『プロミスド・ランド(原題)』が日本でも公開されることが決定。その一方で12月公開のディズニー映画『ライオン・キング:ムファサ』に物語のキーとなるライオンのキャラ、キロス役で参加が決定。

ハリウッドの人気映画に参加しつつやデンマークのアーティスティックな映画という毛色の違う映画に出ていることについて「ハリウッドの娯楽映画は少年時代の憧れで、デンマーク映画はやはり母国の芸術。どちらも“自分”につながっている」と。最後に若い世代へのメッセージを聞かれ「自分の信じることをやり続けることでいつか自分を誇りに思えるようになります」と締めました。マッツさんの様々な面が浮き彫りになる良いステージとなりました。

[ アルバムはこちら ]

会場全体に響き渡ったアイ、ラブ、ユー!コール♡

ノーマン・リーダス

美しい国、人々、食事、サンキュー!

Photo by Getty Images

「ウォーキング・デッド」が多くの人に愛される理由

大ヒット・シリーズ「ウォーキング・デッド」の主要キャラであるダリル・ディクソン役を2010年から演じ続け、彼を主人公にした「ウォーキング・デッド:ダリル・ディクソン」も始まったノーマン・リーダスさん。

超満員の会場に「グッド・モーニング!オハヨウゴザイマス」の声とともにノーマンさんが登場。ファンからの“アイ、ラブ、ユー!”コールに対し「アイ、ラブ、ユー、トゥー!」と返し、さらに指でハートを作りながらファンに感謝の意を示します。会場のボルテージは一気にあがりました。

まずは「ウォーキング・デッド」についてのトーク。このドラマがなぜここまで支持されたのか?そしてダリル役を長く演じてきてどう思うか?という質問に対し

「このドラマに出てくる登場人物すべてが、こういうアポカリプス(世の終末)的な事件がなければ団結しなかったようなキャラクターたちであり、彼らが様々な違いを乗り越えて一緒に戦っていく、生き残っていく、その姿が魅力的なんだと思います」

「自分がダリルを演じる上で大事にしているのが“成長”なんです。最初は目が合っただけでケンカを始めてしまうような雰囲気のキャラクターでした。けれど、シーズン2、シーズン3と作品が進むにつれて、人の顔を真っ直ぐ見なかったダリルはどんどん人と向き合うようになり、目を見て話すようになります。そういうボディランゲージの移り変わりというのを意識していました。みんなもダリルを認め、信用し、ファミリーになっていくんです」

私たちの生活の一部になっているドラマそしてノーマン!

次にファンから来た変化球の質問をしてみました。ウォーカー(ゾンビ)役のエキストラになってぜひダリルに殺されたい、というものです。ノーマンさんは苦笑しながら「それはおすすめしません。特殊メイクは3時間はかかるし特殊なコンタクトレンズを入れるんですが、これを付けているとほとんど何も見えないんですよ」と。

ここでコミコンのアンバサダーである斎藤工さんから「ウォーキング・デッド」以外の質問が。斎藤さんも大好きだという映画『処刑人』について。なんとパート3が作られるとの噂が。これについてノーマンさん自身が「ハイ、『処刑人Ⅲ』は作られます」と認めました!

「『ジョン・ウィック』の製作陣が参加して、かなり大規模な作品になります。脚本の初稿を読んだのですがすごくクレージーな作品です」これには会場から歓声と拍手が起こります。

最後に映画とドラマの違いについて聞くと「TVドラマというのは毎週決まった時間に放送されて、家の中で視ます。だから生活の一部や習慣になっていると思うんです。それ故登場人物との絆もより深まるでしょうね」。

この言葉に斎藤さんが「まさにこのステージにいる人はみなノーマンさんが生活の一部になっている人だと思います」と返すと「そう言っていただけて嬉しい。僕は日本が本当に好きです」とノーマンさん。きっとまた日本に来てくれる、そんなことを感じさせるステージでした。

[ アルバムはこちら ]

ファンサービス精神に溢れた「ロキ」コンビ!

トム・ヒドルストン&ソフィア・ディ・マルティーノ

大阪でとっても楽しい時を過ごしました。サンキュー!(トム・ヒドルストン)
皆さん来てくれてありがとう。絶対また日本に来ます!(ソフィア・ディ・マルティーノ)

マーベル・コスプレイヤーと共に登場した「ロキ」コンビ!

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)系のセレブの時は、マーベルのコスプレイヤーたちがお出迎えする中で本人たちをお呼びするというのが東京&大阪コミコンの人気の演出パターンです。

今回MCUの「ロキ」からトム・ヒドルストンさんとソフィア・ディ・マルティーノさんが参加。マーベル・コスプレイヤーたちがアッセンブルする中、2人が登場。ソフィアさんはシルヴィのコスプレイヤーさんたちに大感激。コスプレーヤーの方が持っていたシルヴィの剣にさわりながら「すごい! どうやって作ったの?」」と興味津々でした。

その後のトークショー・セッションではやはり「ロキ」まわりの話題で盛り上がりました。特に劇中、マクドナルドが重要な舞台となるのでロキとシルヴィがそこでなにを食べるかで大盛り上がり。ソフィアさんは「ストロベリーミルクシェイクとLサイズのフライドポテトを頼んで、ポテトをシェイクにディップして食べるかな」。トムさんは「うーん、ロキだったらそこは“スイート&サワーソース”をディップするね。甘酸っぱいってロキっぽいよね」と。

トムさんはロキ役を演じて14年、そこで14年前の自分にアドバイスするとしたらなんと言いますかとの質問には「自分を信じること、自分の直感を信じること、ですね。そして“ロキが人生を変えるから覚悟しておいて”かな」ここで会場から大拍手が起こりました。

一方ソフィアさんはシルヴィ役を得たことで人生は大きく変わりましたか?については「もちろんです。こうやってコミコンに招待されて、素晴らしいファンの皆さんや素敵な方々に会えること自体大きな変化です。でも大きな変化が起こってもやはりどこか謙虚でいたいと思います。そういう気持ちは変わらず持ち続けたいです」

「ありがとう、おおきに」「THANK YOU!」

トムさんにはドラマ「ナイト・マネジャー」のファンも多く、先ごろ8年ぶりに新シーズンが製作されることが発表されました。これについて聞くと「製作の話は本当です。「ナイト・マネジャー」も自分にとってとても大切にしている作品でプロデューサーとしても関わっています。楽しみにしていてください」と答え、会場から歓声があがります。

最後は昨年の東京コミコン同様、MCの小田井涼平さんが指を2本立て角に見立てるロキ・ポーズをトムさん&シルヴィさんにリクエスト、楽しそうに応じてくれました。会場のファンも同じポーズで返します。

ステージを去る前にトムさん、シルヴィさんは日本語で「ありがとう、おおきに」を3回会場のファンに向かって言ってくれました。なので会場からもTHANK YOU!THANK YOU!THANK YOU!と3回コール。セレブとファンの心が通じ合ったステージになりました。

Photo by Getty Images

なおオープニング・セレモニー(開幕式)の時は、セレブたちが木槌をもって鏡割りをするのが恒例ですが、この時トムさんとソフィアさんは木槌を武器に見立てちょっとしたロキVSシルヴィのバトルをお披露目。こういうサービス精神も素敵でした。

[ アルバムはこちら ]

ファンにラブリーな姿を沢山魅せてくれた

ジェイソン・モモア

大阪大好きです! 久しぶりに来られてよかった!

Photo by Getty Images

電撃的に大阪コミコンへの参加が決まったジェイソン・モモア

今回のセレブの中で電撃的に参加が決まったのがジェイソン・モモアさん。スケジュールの都合で4日と5日の2日間の参加でした。だからなおさらジェイソンさんに会いたいというファンの熱気はすごい。

MCであるLiLiCoさんの絶叫に近い「ジェイソン・モモア!」コールでジェイソンさん登場!ハワイ出身なので「アロハ!ジャパン!」とご挨拶。その後日本語で「オハヨウゴザイマス」最初にコミコンについての感想を聞かれると「『アクアマン』や『ワイルド・スピード』の時に日本に来れなくて残念でした。でもようやく来れて嬉しい」と答え、手でハートを作ったり、首に両手をあてて愛らしいポーズをとってファンにラブリーな仕草をみせてくれました。

Photo by Getty Images

ここからは事前にファンから募った質問を斎藤工さんが読み上げます「肉体維持のためにしていることはなんですか?」に対し笑いながら「もともとハワイアンなので体は大きいんです。あとよく食べることかな。もちろん役作り、役にあわせて体形は整えますけどね」このあと日本食はすべて好きで昨日はウニの寿司をいっぱい食べて相撲取りの“曙”(註:曙太郎さんはジェイソンさんと同じハワイ出身の横綱)になった気分だと。

ヒーローと悪役を演じて楽しいのは“ヴィラン”!

次に『アクアマン』はヒーロー、「ワイルド・スピード」では悪役を演じていましたが、ヒーローと悪役演じて楽しいのはどっちですか?に対しては「ヴィラン(悪役)」と即答。

「ヴィランの方がいろいろとハチャメチャなことが出来るし、そもそもスーパーマンみたいな優等生ヒーローは自分に向いていないかも(笑)ただ『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』のダンテみたいに、どこか愛すべきところがある悪役にしようとキャラを考えて演じています。で、まだ言えないんですが次にまた“ワルイヤツ”を演じます。(この時、LiLiCoさんにこっそりBADGUY=悪役は日本語でなんて言うんだ、と聞いて“悪い奴”と教えてもらい即座にこの日本語を使ったのです)」。

しかしジェイソンと言えばやはりヒーロー、アクアマン。もうすぐ『アクアマン/失われた王国』のブルーレイが出るのでその見どころを聞かれると

「え? 『アクアマン』を観ていない奴がいるのか? この会場を出てけ(笑)」とかました後、「アクションやユーモアもいっぱいですが、今度のアクアマンでは父になり、そして弟との絆が描かれます。最後には人類と海底人が共存の道をはかっていくスピーチもする。そうしたドラマ部分も熱いですね」

本作にてアクアマンというヒーロー役は卒業。次に別のヒーローを演じる予定がありますか?については口にチャックをする仕草をして「これも言いたいけどまだ言えないんです。でも楽しみにしていてください」と。ここで会場から大きな拍手。

ステージの最後にはジェイソンさんの大ファンというシンガーソングライターの山本彩さんが花束をもって登壇しました。ジェイソンさんらしい豪快さとユーモアが全開のパワフルかつ楽しいステージとなりました。

[ アルバムはこちら ]

\「大阪コミコン2024」徹底レポート! Part 1はこちら/

マッツにトムヒにモモアにノーマン!「大阪コミコン2024」徹底レポート! Part 1 - SCREEN ONLINE(スクリーンオンライン)

© 株式会社近代映画社