四国電力 宮本喜弘さん(61)が新社長就任 原発の安全性など巡る株主提案は否決

四国電力の株主総会と取締役会が開かれ、宮本喜弘さん(61)が新しい社長に就任しました。

宮本喜弘さんは1985年に四国電力に入社し、常務執行役員として再生エネルギーを担当したほか、デジタル部門の最高責任者としてグループ全体でDXによる業務改革を進めてきました。

(四国電力/宮本喜弘 新社長)
「伊方発電所をはじめとする当社設備の安全確保を最優先に、お客さまに喜んでいただけるサービスを提供していくことに全力を尽くしたい」

宮本新社長は、「電力の安定供給を通じて地域の安定に努めるだけでなく、デジタルによる新しいサービスにも挑戦したい」と抱負を述べました。

社長だった長井啓介さんは会長に、会長だった佐伯勇人さんは特別顧問に就任しました。

午前中には株主総会が開かれ、約140人の株主が出席しました。会場の四国電力本店前では市民団体が脱原発を求める抗議行動を行いました。

株主からは伊方原発3号機の廃炉や取締役の解任などを求める5件の提案がありましたが、いずれも反対多数で否決されました。

(株主提案を行った 未来を考える脱原発四電株主会/佐藤公彦 共同代表)
「(2024年4月に)豊後水道で四国ではかつてないような地震があった。これ以上待てないような状況。今の経営陣はいまだに原発の安全神話に執着しているなと、改めて非常に残念に思った」

株主総会では、他にも再生可能エネルギーの更なる活用や電気料金の負担軽減を求める意見も上がりました。

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