政治資金規正法の改正めぐる対応について「説明会」 馬場代表などに不満の声も… 日本維新の会

日本維新の会は26日、政治資金規正法の改正をめぐる対応について、地方議員などに向けた「説明会」を開きました。党内からは、旧文通費改革が見送られた経緯について「だまされた方が悪い」などと馬場代表などに対する不満の声が聞かれる中、理解は得られたのでしょうか。

きょう午前、地方議員などがオンライン形式で参加する中実施された「説明会」。

【日本維新の会・馬場伸幸代表】「いろんな紆余曲折あります。われわれの執行部のいたらない部分もあると思いますけれども、小さい小さい集団の中で、後ろからバンバン仲間を撃つということをすれば、すぐに日本維新の会という政党はつぶれていきます」

政治資金規正法の改正をめぐる対応を地方議員らに説明するのを前に、馬場代表が語ったのは「後ろから撃つな」というけん制でした。一体、何があったのでしょうか。

維新は5月末、政治基金規正法の改正をめぐり、国会議員に毎月支給されるいわゆる「旧文通費」の改革に取り組むことで自民党と合意。

【馬場代表会見(5月31日)】「(Q.文通費に関しては今国会中に立法措置をするというところまで合意?)…いつまでというのはまだちょっと聞いていませんけれども、必ずやるという確約がとれていると。できれば今国会中にやると」

改正案は自民・公明・日本維新の会などの賛成で、衆議院で可決され、参議院に送られましたが…。その後、自民党が今国会中の文通費改革の実施は難しいという考えを示したことで、「うそつき内閣だ」などと維新は猛反発。

【日本維新の会・藤田文武幹事長(今月17日)】「約束が履行されなかったと思わざるを得ないですし、これは大けんかですね」

参議院では改正案に反対し、加えて岸田総理の問責決議案を提出する事態となりました。

しかし、当の合意文書には、文通費改革に向けた期日の記載はなく…執行部の対応に、党内からは批判の声が。

【維新の大阪府議(50代)】「だまされた方が悪い。ケンカするというが、誰がどうケンカするのかが分からない」

また、維新創設者の橋下徹元大阪府知事も、SNSなどで「飲み食い政治で見誤った」などと猛批判。こうした状況を見かねたのか、吉村洋文共同代表が「総括」をすべき、と提案。説明会が開かれることになったのです。

その説明会で藤田幹事長は。「文通費改革をやるという大前提がないと、テーブルにさえつけませんよという話からスタートした」と明かした上で。

【日本維新の会・藤田文武幹事長】「最終最後、裏切られたような形になり、私も交渉担当者として最後の最後押し通すことができなかったことは本当に申し訳ないと思いますし力不足を感じているところであります」と説明。

また、自民党と維新は政策活動費の領収書を10年後に公開することでも合意していましたが、26日の説明会で吉村共同代表は…

【日本維新の会・吉村洋文共同代表】「政策活動費について完全廃止にすべきじゃないかと僕は思っているんです」
と語り、説明会は文通費改革の話からいつしか「政策活動費の廃止」の話へ。

維新の遠藤国対委員長は…

【日本維新の会・遠藤敬国対委員長】「今回の岸田政権のやったことは、われわれにとっては信用できません。別に自民党べったりっていうことは違うのだなってことは、今回のドタバタ劇で多少はご理解いただけたと思いますよ」

午前中の説明会を受け、維新の大阪府議団は意見交換会を実施しました。

【維新大阪府議団・河崎大樹幹事長】「納得…全部ができたとは言えないですけど、結果をさかのぼればなんとでも言えるので、この経験をどう活かすかということと。維新らしさというのを、日本維新の会、国政側がどこまで僕らに示してもらえるのか、すごく期待をしています。僕らも」

全国政党化に向けてまだ道半ばの維新の会。今後、一致団結して次期衆議院選挙を戦うことができるのでしょうか。

(関西テレビ「newsランナー」6月26日放送)

© 関西テレビ