「暮らしのマーケット」 猛暑・円安の影響は?

特集は「暮らしのマーケット」。身近な食材の価格動向をお伝えします。

青森市のマエダストア虹ケ丘店。メロンやスイカといった夏の味覚が増えてきました。野菜売り場では、まだまだ価格の高騰が目立ちます。

中でも、タマネギ・ニンジン・ジャガイモは、九州産の不作が原因で、当分の間高値が続くということです。物価高は、野菜だけにとどまりません。

【服部未佳アナウンサー】
「今、全国で相次いでいる米の価格高騰。“あおもり米”も、例外ではありません」

2023年の猛暑の影響を受けて、5月から価格が上がってきたという、米。県内で広く栽培されている「まっしぐら」は、ここ5年間で最も高くなっていて、10キロの価格は3年前の同じ時期より900円近く上がっています。

【マエダストア虹ケ丘店 前田順一店長】
「去年の猛暑の影響で、品質が落ちて流通が減っているということで、高くなっています」

では、なぜ5月から高くなり始めたのでしょうか。

【マエダストア虹ケ丘店 前田順一店長】
「この時期になって在庫量が減ってきたということから高くなってきました。今、米の量が不足しているので、新米が出てもなかなか(価格は)落ち着かないと思っています」

また、物価高は魚売り場にも―。

【服部未佳アナウンサー】
「大人にも子どもにも人気のサーモン。今、輸入サーモンが高騰していて、それが県産サーモンの価格に影響しています」

輸入サーモン。特にノルウェー産のサーモンは、例年の3割値上がりしています。

【マエダストア虹ケ丘店 前田順一店長】
「円安の影響と、輸送コストが高くなっていること、そして養殖コストが上がっているということで、輸入量が少なくなっています」

輸入サーモンの量が少なくなると、需要が高まるのが国産サーモン。青森県産サーモンも関東からの引き合いが強くなっていて、県内のスーパーに並ぶ数が減ってきています。

【マエダストア虹ケ丘店 前田順一店長】
「仕入れが少なくなっていることから、3割程度高くなっています。今後も当分の間高いと思います」

一方、手頃に購入できる魚介も。

【マエダストア虹ケ丘店 前田順一店長】
「青森県産のヒラメがとても安いです。全国でとても水揚げが多いのと、青森県でも例年よりとても多くとれています」

県の魚・ヒラメの漁獲数量は 2020年から2022年までは700トン台でしたが、2023年は945トンと大きく伸びています。

青森県水産振興課の担当者は、 種苗放流の効果が出始めていると分析しています。今が旬のヒラメ!一番おいしい時期に、手頃な価格で楽しめそうです。

【マエダストア虹ケ丘店 前田順一店長】
「旬のヒラメは身が厚く、とっても脂がのっております。新鮮ですのでお刺身で味わっても良いですし、ムニエルや煮付けで食べてもおいしいです」

6月26日現在の青森県産米10キロの価格です。マエダストアでは、「青天の霹靂」4730円、「はれわたり」4190円、「まっしぐら」4082円となっています。

米の高騰の背景には、2023年の猛暑の他にも、エネルギーコストや人件費が高くなっていること、需要と供給のバランスなど様々な理由があり、今後価格が落ち着く情報は今のところない、ということです。

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