電気代の補助金8月から再開「酷暑乗り切る緊急支援」も真夏の7月には間に合わず…エアコン控え懸念

政府が8月から再開するとしている電気料金の補助について、標準的な世帯で月1400円の負担を軽減する方向で調整していることがわかりました。

ただ猛暑が予想される7月分に間に合わず街からは困惑の声も……。

梅雨真っただ中の近畿地方ですが、26日も日差しが強く、まさに“真夏”のような暑さです。

猛暑が予想される本格的な夏を前にキニナルのが…、エアコンなどの電気料金です。

街の人

「エアコンは主人は付けますが、私の部屋はつけないで扉を開けて扇風機回して風を送って使います」

街の人

「エアコンをつけるときは、扇風機を利用して、流れを循環できるように利用します」

政府によりますと、電気・ガス料金の補助金が先月の使用分までで終了。みなさん、様々な“節約術”があるようです。そんな中…

岸田首相

「酷暑乗り切り緊急支援として8月、9月、10月分の3か月について、電気・ガス料金補助を行います」

岸田首相は「酷暑対策」として電気ガス料金の補助を突如、表明しました。

ただ、「酷暑乗り切り」と銘打ってはいるものの、真夏の7月は含まれておらず、街では困惑の声もあります。

街の人

「また早く(補助)してほしい。すぐ復活するなら、切らないでくれたら良かったのにと思います」

こちらは、大阪市内にあるサンドイッチが人気の喫茶店。補助金の継続を切に願うのにはこんな理由がありました。

寺尾るり子代表

「電化製品がすごく多く、冷蔵庫も3、4台 、冷凍庫も4台で、すべて電気ですからね」

店では、エアコンを使う夏場は電気料金が通常の約2倍になるといいます。

寺尾るり子代表

「物価も上がっているので電気代もドーンとくると不安ですよね」

政府は、8月から3か月間再開するとしている電気料金の補助金について、1キロワットアワー当たり3.5円とする案を軸に調整しているということです 。補助が始まれば、月に400キロワットアワー使用する標準家庭の場合、月に1400円減額されることになります。

ただ、再開されるのは、現段階で8月からともう少し先ですが、猛暑が予想されるこの夏、家の中でも熱中症になる恐れもあり、エアコンなどを適切に使用することが求められています。

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(足立夏保キャスター)

関西電力の場合で見ていきますと、電気代の補助金は4月以降、徐々に減らされ、6月・7月はなくなります。補助金があった3月の料金は、平均モデルで6211円でしたが、6月の料金は7664円と約1400円の差がでています。

これを受けて、6月21日に、岸田首相は「酷暑乗り切り緊急支援」を打ち出しまして、8月から10月まで補助金を再開するとしています。4月までと同水準となり、6月より910円安くなるということです。

そもそもなぜ8月からなのか、政府はこのように答えています。

林官房長官は「事業者の事務手続きに要する期間を踏まえ、8月使用分から支援開始とする」としています。

ただ、6月7月の暑い時期に補助金がなくなると、こんな心配も……。

「エアコン控え」する人も増えるのではないかと言われています。

ことしの夏は、こんな調査結果も出ています。

「電気代値上げなどを受けて、この夏はより節電に取り組みたい」という人が77%、「節電のためにエアコンを我慢する」という人が43%いました。

ただ、今の時期エアコンを控えると、非常に危険です。

2022年、全国の熱中症死亡者は1477人で、約9割が65歳以上でした。また2023年5~9月、大阪では、自宅内での熱中症死亡者が36人で、そのうちエアコン未使用だったのは75%に上りました。

一方、エアコンを利用すると、熱中症など暑さによる死者数が約36%減るという調査結果も出ています。

気象庁によると、今年7月〜9月の平均気温は、全国的に平年より高い予想で、厳しい暑さになる見通しですのでこの夏もしっかりと熱中症対策して気を付けていただきたいと思います。

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