「島の未来を守りファンを増やしたい」保戸島に唯一のゲストハウス開業へ 大分・津久見市

大分県津久見市の保戸島では、ゲストハウスの開業に向けた準備がすすめられています。島唯一となる宿泊施設の開業に込められた思いを取材しました。

津久見市保戸島に、7月開業予定のゲストハウス「びんだま」。県内で起業支援を手がける宮井智史さんが準備を進めています。

(保戸島ゲストハウス びんだま・宮井智史さん)「畳は新しく新調しました。畳屋さんが船で持ってきてくれた」

宮井さんは県の補助金を活用し、長年空き家となっていた家を改装。1階と2階の客室のほか、風呂やキッチンを整えました。

(井口キャスター)「急な階段を上ると2階の客室です。キッチンと和室の空間が広がる」

(宮井智史さん「一番の売りは、海がすぐそこで見えるという所ではないでしょうか。とても夕日がきれいな場所です」

古くからマグロの遠洋漁業基地として栄えた保戸島。ピーク時には3000人以上いた島の人口は今では500人台にー。島にあった旅館もすべてなくなってしまいました。

(保戸島区長会・高瀬清彦会長)「高齢化して皆、やめていってるが、島の人と溶け込んで、いろんな行事を手伝ってくれるから助かっている」

「島の未来を守りたい」と開設されるゲストハウス。地域活性化のため、食事は提供せず、徒歩圏内にある飲食店などの利用を案内します。保戸島は津久見名物ひゅうが丼の発祥の地。味わいは格別です。

(宮井智史さん)「仕事がないから島に住めないという人たちがいっぱい。島出身の人たちがいて…。ここで何か雇用が生めるような物を何かしら、うみ出した方が良いのだろうなという思い」

かつて浮きとして用いられていた漁具から名づけた名称「びんだま」。漁師への敬意を表します。

(宮井智史さん)「泊まるということで、島のファンになってもらったりしていくことで、多分、次のこういうのがあったらいいという声が出てくると思う。それに合わせて、こういう仕事がしたいというのを生み出すお手伝いができるかな」

保戸島唯一の宿泊施設「びんだま」は7月オープン予定です。

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