「電動スーツケースを“乗り物”とは思っていなかった」電動スーツケースで公道走行 女性を書類送検

空港で見たことがある人もいるのではないでしょうか。人が乗って移動することができる「電動スーツケース」です。ただ、接触事故への懸念もあり、利用を控えるよう呼びかける空港も出ています。さらに、問題になっているのが公道での走行です。

大阪市内の人通りの多い商店街で何かに乗って移動する女性。よく見てみると、「スーツケース」です。

この「電動スーツケース」をめぐって大きな動きが。

大阪府警は、商店街で目撃された女性とは別の中国人留学生の女性(30代)を無免許で大阪市内の歩道を電動スーツケースに乗って走行したとして書類送検しました。

電動スーツケースの公道での走行をめぐる摘発は全国で初めてです。

捜査関係者によりますと、女性は調べに対し、容疑を否認し、「電動スーツケースを『乗り物』とは思っていなかった」などと話しているということです。

電動スーツケースとは一体どのような物なのでしょうか。

ヨドバシカメラ梅田店 藤田健司さん
「出てきたのが2月なので、順調に売れてはいる状態。日本人と外国人で半々(の売れゆき)」

一見、普通のスーツケースのように見えますが、ボタンを押すとフレームが伸びて乗ることができるように。ハンドル部分にはアクセルとブレーキのレバーがあり、気になる収納スペースは普通に物が入るようになっていました。

記者が試乗してみると…

記者
「運転操作に慣れてくると、スピードを出し過ぎてしまうと感じました。一方で、移動に関してはすごく便利だと感じました」

最高時速は10キロほど。空港内などでのスムーズな移動を想定して作られた製品ですが、ウインカーがないなどの保安基準を満たしておらず、公道での走行は認められていません。

しかし、大阪市内で取材をすると、電動スーツケースに乗る外国人観光客の姿が…

「(Q.〔公道を走れない〕ルールは知っていますか?)知りません」

記者が「公道を走れない」と注意しますが、それでも子どもたちが乗り続けていました。

電動スーツケースをめぐっては、今年に入ってから公道での違法な走行が相次いで目撃されていて、警察がルールを守るよう注意を呼びかけています。

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