鹿児島中央駅・西口 県工業試験場跡地の検討会…「陸の玄関口」周辺は再開発進むも利活用決まらない現状

陸の玄関口、鹿児島中央駅西口の県工業試験場跡地の再開発を巡り、新たな動きです。26日、県などが利活用について協議し、公園や美術館などの文化施設をつくる案が出されました。

(県商工会議所連合会・会長 岩崎芳太郎委員)「鹿児島の経済人としてあの場所はとても重要。交通、混雑は非常に重要な問題」

26日、鹿児島中央駅西口の県工業試験場跡地の利活用について話し合う県の検討委員会。

跡地を巡っては2007年、県やJR九州などが「陸の玄関口にふさわしい都市機能を備える」方針を示し、当時の三反園知事が新たな総合体育館をつくる考えを表明したものの、断念。現在まで白紙の状態となっています。

その一方、中央駅西口周辺ではJR鹿児島中央ビルが去年4月に開業し、まわりではマンションの建設が予定されています。

26日の検討会では、県工業試験場跡地に、委員からは公園や美術館といった文化施設などをつくる案が出ました。

(鹿児島大学学術研究院・理工学域工学系准教授 小山雄資委員)「直感的に公園だろうと。公園だと存在するだけの価値が派生する」

(消費生活アドバイザー 有山まり子委員)「暮らしや文化に根ざした体験活動を通して地域固有の価値を再認識できる場になる。観光客にとっても有意義な場所になるのでは」

検討委員会では今後、利活用の方向性をとりまとめることにしています。

一方、鹿児島市の加治屋町で計画されている再開発の概要も明らかになりました。

市によりますと、地上26階の複合施設が計画され、1階と2階には商業施設など、3階以上はマンションとなる予定です。施設の高さはおよそ100メートルで、鹿児島中央駅前の鹿児島中央タワーと同程度の高さになる見込みです。

2027年度に今ある建物の解体と、再開発ビルの着工を目指しています。



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