富士山の火口で3人の遺体…収容中には別の登山者から救助要請も 静岡県「閉山中は登山しないで」

富士山の山頂の火口で登山者とみられる3人が見つかり、その後 死亡が確認されました。また3人の収容中に別の登山者が山頂付近でケガをして救助されています。

まだ雪が残る富士山の山頂。26日午後2時頃、担架を引っ張る静岡県警山岳遭難救助隊の姿が確認ありました。

県警によりますと、6月21日に「富士登山に行く」と家族に告げて行方がわからなくなっていた東京都日野市に住む男性の捜索していたところ、山頂の火口で登山者とみられる3人が倒れていました。

いずれも発見した際は心肺停止の状態でその後 死亡が確認されました。

3人のうち1人は、日野市に住む53歳の男性で、この男性が位置情報を示す発信機を持っていたことから発見につながったということです。

山小屋の経営者によりますと、男性が富士山に登っていた当時 山頂付近は風が強かったとみられます。

東富士山荘・米山 千晴さん:
日曜日(23日)も10時から警察も捜索に行っているが、3000mで強風で引き返さざるを得ないと戻ってきた。(土曜日の山頂の天候は?)暴風ですよ。強風、雨は降っていない。天気は良いんだけどものすごい強風

県警はブルドーザーを使って山頂から遺体を搬送する作業を進めています。

県警によりますと、日野市の男性のほか都内に住む別の男性の行方不明者届も受理しているということです。

またこの日の午後5時過ぎに富士山9合目付近で、栃木県に住む54歳の女性が防災ヘリで救助されました。

県警によりますと、女性は知人男性と一緒に朝 富士登山を始め、山頂から下山中に転び頭をケガをしましたが、救助した際意識はあり、会話も出来る状態だったということです。

富士山の登山道は夏山シーズン以外は閉鎖されており、県は閉山期間中は登山しないよう呼びかけています。

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