【今日の読み切り】「天使のラブソング」幼なじみの魂を救えるのは今夜だけ――ソウルイーターとの勝負とは

by 緑里孝行(クラフル)

【天使のラブソング】

著者:隈屑

講談社

女子高生のアオイは、ある日交通事故で瀕死の幼なじみ、つむぐの魂が見えるようになる。その魂に触れようとした時、謎の男が声をかけてくる「触っちゃダメだよ」。つむぐの魂は2つに割れていて、その片割れを見つければ幼馴染を助けることができる、と男はつむぐに告げる。

本作「天使のラブソング」は、隈屑(くまくず)氏による短編マンガ。「第86回 ちばてつや賞ヤング部門」の大賞に選ばれ、「コミックDAYS」にて2022年6月13日より配信されている。

瀕死の幼なじみの魂を救えるのは今夜だけ。そんなギリギリの状態で、命がけの恋物語が展開していく。つむぐの弾け飛んだ魂の片割れは、つむぐの未練や思い入れが強く残る場所に出現するという。思い当たる場所を探していくうちに、アオイは謎の化け物にも遭遇する。魂の回収屋、ソウルイーターや謎の化け物といったキャラクターたちに、懸命に挑むアオイの姿が健気で可愛い。自分はどうなってもいいから幼なじみを救いたいという、アオイの純粋な心がソウルイーター、棚戸の心を動かす。爽やかな読後感を味わえる作品となっている。

【あらすじ】

交通事故で瀕死の幼なじみの魂が見えるようになった女子高生のアオイ。2つに割れた魂のかけらを見つければ、幼なじみを救えると謎の男に告げられる。アオイは魂のかけらを見つけようとするが、ソウルイーターと呼ばれるバケモノが出現したり、数々の試練が襲いかかる。

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