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新日本プロレスの棚橋弘至(47)が、真夏の祭典「G1クライマックス」(7月20日、大阪で開幕)への思いを明かした。大会記録となる22年連続出場中だが、今年は出場者決定トーナメントにエントリーされ〝脱落危機〟。賛否を呼んだ新システムと自らが置かれた厳しい状況を冷静に分析しつつ、4度目のG1制覇を見据えて出場権獲得を狙う。
今年のG1は出場選手20選手中18選手がすでに決定し、残る2枠を争う出場者決定トーナメントが行われている。Bブロック最後の出場枠を狙う棚橋は準決勝(7月3日、後楽園)でボルチン・オレッグと対戦する。
昨年まで歴代最多の22大会連続出場中で3度の優勝を誇る棚橋は、現在の危機的状況を冷静に受け止める。「5年連続負け越しているし、普通に考えたら出られないかなって。G1というのは現在進行形でトップを決める大会。昔の名前で試合をするわけではないので、今年は最後尾からまくってやろうと思ってますよ」と逆襲を予告した。
出場決定選手とトーナメント組に関して明確な基準が設けられていないことから、一部では疑問の声も上がった。それに対し棚橋は「ファンの期待感を会社がどう感じているかという部分と、昨年からの成績を参考にして選ばれてると思う。新世代の勢いも絶対あるしね。プロレスは時代の映し鏡なので、若い人は台頭してくるし、第1回の時にはなかったものもいろいろ起きている。今年のG1が最新形ということですよ」と説明する。
昨年末から就任した社長の立場としては「若手の抜てき」という指針を示したばかり。今回のG1メンバーは現時点で後藤洋央紀の45歳が最年長となっており、世代交代の波が押し寄せていることは事実だ。とはいえトーナメント出場選手は常連組と若手が織り交ぜられており、チャンスはあくまで平等に与えられている。「会社として『抜てき』という言い方をしましたけど、結局ポジションは自分が勝ち取るしかなくて。チャンスがもらえても結果が出せないとブーイングとか、そういう選手を見てきましたからね、僕を含めて。誰がそこから抜け出してくるのかは、完全にその人の持っている実力というのが僕の考えですね」
社長としては新世代の躍進を期待しているが、一方で選手としての野心ももちろん消えてはいない。「最多優勝(蝶野正洋の5回)も狙ってますから。社長としての初G1というのもいいですね。(女子柔道で五輪2大会金メダリストの谷亮子氏の)『田村でも金、谷でも金』という言葉があったじゃないですか。『エースでも制覇、社長でも制覇』をやってみせますよ」と豪語した棚橋が、まずはG1への切符を勝ち取る。