中国のビザ免除措置、東南アジアの旅行者に好評、人気旅行先は雲南―シンガポールメディア

中国メディアの環球時報によると、シンガポールメディアのCNAにこのほど、「中国のビザ免除措置が東南アジアの旅行者に好評」とする記事が掲載された。写真は雲南省の昆明長水国際空港。

中国メディアの環球時報によると、シンガポールメディアのCNAにこのほど、「中国のビザ免除措置が東南アジアの旅行者に好評」とする記事が掲載された。

記事は「中国では新型コロナが収束して以来、外国人観光客が急増している。アナリストらは、ビザ免除措置の再開と拡大がその鍵になっていると指摘する」と伝えた。

記事によると、中国は、マレーシア、シンガポール、タイの東南アジア3カ国とも相互ビザ免除協定を結んでいる。中国のオンライン旅行大手トリップドットコムによると、今年1~5月に中国を訪れた旅行者の最大の送り出し国はこの東南アジア3カ国だった。豪エディスコーワン大学のサム・ホアン教授は「中国のビザ免除措置の影響は、地理的・文化的に遠く離れた欧州諸国の人々よりも東南アジアの人々に及んでいる」とし、「コロナ収束後、人々が旅行予算を引き締めた可能性もある」と付け加えた。

記事によると、東南アジアの旅行者にとって人気の旅行先として浮上しているのが、絵のように美しい景色で知られ、中国の他の地域に比べて地理的・文化的に近い雲南省だ。先月、ウエディングフォトを撮影するため夫と同省を訪れたというマレーシアの会計士、タン・ズィテンさんは、麗江で1日を過ごし、大理とシャングリラを散策し、美しい景色と豊かな文化を満喫した。

記事によると、省内のホテルは昨年12月以降、外国人観光客が増加している。大理のあるホテルでは宿泊客が20%増加し、特に東南アジアからの客が増えた。

記事によると、アナリストらは、コロナ後の中国のビザ免除措置には経済成長を促すという明確な目的があると指摘する。ホアン教授によると、外国人観光客の支出は経済システムの純収入に相当し、観光業が他の関連分野をけん引する乗数効果は比較的大きい。スイスのEHLホスピタリティ・ビジネススクールのヨン・チェン准教授によると、海外からの観光客は、中国での自身の体験を通じて観光の開放に向けた中国の取り組みを外の世界に発信する上で極めて重要な役割を果たしている。(翻訳・編集/柳川)

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