県予選開会式 司会は麻高山口さん 高校野球 「笑顔ではっきり」 相模原市南区

同校正門付近でポーズをとる山口さん。将来の夢は看護師。マネージャーに就いたのも「支える」面で勉強になると考えたからだそう

7月5日(金)に開幕する高校野球神奈川予選で、県立麻溝台高校(南区北里)野球部マネージャーの山口沙奈さん(3年)が当日行われる開会式の司会を務める。県高野連理事の推薦で選出された。山口さんは「笑顔を大切にはっきり読み上げたい」と意気込む。

浜スタに185校

会場は横浜スタジアム(横浜市)。吹奏楽部の演奏の中、出場全校のベンチ入り選手全員が入場行進をする。司会者は、開会式の見せ場とも言えるその場面で全185校名を1校1校、読み上げるなどする「大役」だ。

山口さんはこれまで市内の大会で補助員をすることがあり、その働きぶりは近隣高校野球関係者の間でよく知られていたそう。そのような中、同部顧問の阿川弘之教諭は司会担当選出の話を聞くと、県高等学校野球連盟に山口さんを推薦。理事会での審議の末、5月下旬、学校に吉報が届いた。「大変名誉なこと。麻高はもちろん、市内の高校でも聞いたことがない」と阿川さんは喜んでいる。

緑区日連に住む山口さんは毎日、電車と自転車を使い、およそ1時間半をかけ通学している。野球との出あいは2つ下の弟がきっかけ。弟の試合を観る中で関心を持ちだし、高校に入学したら野球部のマネージャーとなり「近くで見てみたい」と考えるようになった。一方、中学2年生のころ、地元の先輩が通っている同校野球部が県大会でベスト16に入るニュースを知る。「麻高でマネージャーに」。そんな思いを抱き入学し、3年間、その職務を全うしてきた。

昨年憧れも

昨年はスタジアムのスタンドから開会式を見守った。実はそのとき「自分も」と司会の仕事に憧れを抱いたそう。「大きな会場で、たくさんの人が観ている中、すごいことだな」と今は改めてその役割の大きさを認識している。「とにかく笑顔で。はっきり読み上げ、話せるようにイメージトレーニングをしておきます」

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