茨城町に「金色カエル」 水戸一高・浅利さん発見 オタマジャクシ育てる

水槽の中で大事に育てられた金色のニホンアマガエル=水戸市笠原町

茨城県茨城町で金色のニホンアマガエルが見つかった。同県水戸市、県立水戸一高1年、浅利圭吾さん(15)が、同町常井の田んぼからオタマジャクシの状態で採取し、自宅で育てた。色素の抜け落ちたアルビノの個体とみられる。

金色のオタマジャクシは今月9日、祖父の邦昭さん(82)とトンボの観察に行った時に偶然発見した。「見つけた時はとてもうれしかった」と浅利さん。

自宅に持ち帰ったオタマジャクシは、水槽の中でカエルに変態。ショウジョウバエやアリなどの餌を与えた。「小さな虫でいろいろ試した。なかなか餌を食べてくれなかった。いつ動くのかを観察した」と気をもんだカエルは、体長約1.5~2センチにまで成長した。

浅利さんは25日、「アルビノ個体は弱いので、長生きさせてほしい」とカエルをアクアワールド県大洗水族館(大洗町)に託した。同館は「いったん保管し、今後どのように紹介していくか検討する」としている。

アルビノ個体は、5万匹から10万匹に一匹という説もある。県内の生物や自然環境を調査研究する「茨城生物の会」の小菅次男顧問(87)は「時々出るが、非常に珍しい」と述べ、「遺伝的な変異で色素ができなくなる」と説明した。

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