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【女子ツアーの裏で蠢く火種と禍根】#6
日本女子プロゴルフ協会は今年3月に2023年度の決算を承認し、過去最高益となる5億円を超えた、と発表した。
ところが、「コロナ禍の3年間での赤字を上回る収益になったものの、赤字が帳消しになったわけではない。小林浩美会長は誇らしげに収益についてコメントしたが、もちろん主催者には何の説明もありません。協会内部でも配信事業を始めて儲かっているわけでもないのに、“あんな情報を発信していいのかしら”と心配する声もあります」(ツアー関係者)。
小林会長が進めるツアー改革の目的は本来、女子プロの地位向上や年金システムの構築だったはずだが、そんな話もてんで聞こえてこない。
「5億円の利益を得て、その使い道が何も明かされていない。託児所の件もそうです。ママさんプロが活躍できるようにツアー会場に託児所が設置されているのですが、5億円も収入があるのなら協会が設営、費用を負担すればいいのですが、1円も出していない。そのカネも主催者に要求しているのが現状です。協会はカネ集めに奔走しているだけにしか見えません」(テレビ関係者)
主催者から配信権、放映権を協会に帰属させ、収入が増えたのは確か。だが、権利を手にしながら義務を果たしているか、といえば疑問だと指摘する声がある。
「放映権に関して言えば米女子ツアーをはじめ、どの国のゴルフ団体も放送責任を負います。ゴルフという競技が一人でも多くの人に認知されるように、放映権を持つ協会がさまざまなメディアを通して広めるように努力を尽くす義務があるのです。ところが日本女子プロゴルフ協会は、“試合中継をしたければ主催者が勝手にテレビ局と交渉してください。もちろん放映権料も主催者の負担でお願いします。でも放映権は協会にあるので許可をとってから放映権料を支払ってください”というスタンスなのです」(テレビ関係者)
■「あなたたちのためにやっている」
小林会長は試合会場で、“堀奈津佳ルールトラブル事件”“笠りつ子タオル事件”でマスコミから事実関係を明らかにして欲しいと詰め寄られた際、突然「私はわかりませんよ」と大声でキレたのはよく知られている。協会にとってマイナス材料を第三者から指摘されるとエキセントリックになってしまう。
得体の知れない不気味な存在であり、周囲の反発を顧みずに強権を発動する独裁者のイメージが広まっている。
「実は協会内部でも、小林会長はおかしいよねという声も聞こえてくる」(関係者)
放映権トラブルがメディアで取り上げられた時には、一部ツアー選手が協会理事に「どうなっているんですか?」と問いただしたことがある。
その時にM理事は、「あれはマスコミのウソ」と言い放ち、女子プロにも説明責任を果たしていない。それどころか、「(協会は)あなたたちのためにやっているんだから心配しないで」と言ってごまかした。
そして、昨年末には大きな騒動が持ち上がった。(つづく)