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天満屋女子陸上部は26日、2015年世界選手権1万メートル代表で、駅伝やマラソンで長年活躍した小原怜(33)が今月末で退部すると発表した。第一線を退いた後も会社に残り、社業と並行して市民ランナーとしての活動を模索する。
倉敷市出身の小原は興譲館高で頭角を現し、全国高校駅伝に3年連続で出場。09年に天満屋入りし、10年は全国都道府県対抗女子、全日本実業団対抗女子の両駅伝で初優勝に貢献した。マラソンでは19年の大阪国際女子で日本人トップの2位。近年は度重なる故障に苦しみ、全国規模のレースとしては22年の全日本実業団対抗女子駅伝予選会で1区区間2位と好走したのが最後になった。
小原は「16年間、多くの貴重な体験をさせていただいた。思うように結果を出せない時も、声をかけていただいたり、お手紙をくださった方々に大きく背中を押され、前を向くことができた。感謝の気持ちでいっぱい」とのコメントを出した。
マラソンで出場を目指した五輪はあと一歩のところで届かなかった。リオデジャネイロ五輪代表を争った16年の名古屋ウィメンズは2時間23分20秒の自己新で3位に食い込んだものの、日本人トップに1秒及ばず涙をのんだ。東京五輪代表選考会の19年マラソングランドチャンピオンシップも代表入りが決まる2位に4秒差の3位で切符はつかめなかった。
興譲館高時代の恩師の森政芳寿・銀河学院高女子陸上部監督は「故障で走れない中でも目標を諦めず、長きにわたり一線でよく頑張った。お疲れさまと伝えたい」とねぎらった。
おはら・れい 倉敷西中から興譲館高に進み、全国高校駅伝で3年連続の表彰台。3年時に1区区間賞を獲得した。天満屋では1年目の2009年から12年連続で全日本実業団対抗女子駅伝を走り、名門の主軸として活躍。全国都道府県対抗女子駅伝も08年から11年続けて出場した。15年世界選手権1万メートル22位。