【陸上】「きついのが楽しい」パリ五輪内定・田中希実 「3種目を駆け抜ける4日間に」4日間で最大5レース出場

華やかなオレンジの衣装をまとった田中希実選手

◇第108回日本陸上競技選手権大会 前日記者会見(26日、新潟・デンカビッグスワンスタジアム)

パリ五輪代表権をかけた陸上の熱き戦い、日本選手権の開幕を前に26日、出場選手らによる記者会見が実施されました。

800m、1500m、5000mと中長距離種目3種目にエントリーしたのは、すでに5000mでパリ五輪代表権を手にしている田中希実選手です。

初日となる27日に1500m予選、28日に1500m決勝、29日に800m予選、その2時間半後には5000m決勝、そして最終日の30日には800m決勝と、4日間で最大5レースをこなす、超ハードなスケジュールです。

田中選手が日本選手権で3種目にエントリーするのは2年ぶり。今回、3種目にエントリーしたことについて田中選手は、「ハードスケジュールの中、攻めていくというような、世界大会のなかでのスケジュール感を体験しやすい」と、世界の舞台で戦うための戦略であることを明かし、「すごくきついのが楽しい。またとないような経験をできるのが日本選手権の3種目(出場)」とうなずきました。

「昨年は800mを削って、(1500mと5000mの)2種目で優勝することはできたんですけど、やっぱり心のどこかでずっと3種目挑戦したいということがあった」と、思いを語った田中選手。

「今年は5000mで、すでに(パリ五輪の)権利をとれているぶん、逆に3種目に挑戦できるということと、3種目に挑戦するために5000mの権利を先にとっておきたいと頑張ってきたという経緯もある」と、3種目に出場する事へのこだわりをみせました。

東京五輪では1500mで、日本勢初となる入賞(8位)を果たした田中選手は今大会、参加標準記録の4分02秒50を突破して優勝すれば、1500mでもパリ五輪の出場権を得ることができます。

「できれば順位を意識して頑張りたいとは3種目とも思ってはいるんですけど、中身も自分のなかで大事にしながら、3種目を駆け抜ける4日間にしたい」と意気込みました。

© 日本テレビ放送網株式会社