「嫌いにならないで…」は杞憂に 渋野日向子と勝みなみが“ひとつ屋根の下”

開幕前日のプロアマ。それぞれが9ホールずつ回った(撮影/亀山泰宏)

◇米国女子◇ダウ選手権 事前(26日)◇ミッドランドCC(ミシガン州)◇6256yd(パー70)

ツアー唯一のダブルス戦でコンビを組む渋野日向子と勝みなみは、今週コース近くに一軒家を借りて共同生活を送っている。

岡山・作陽高時代に寮生活を経験している渋野に対し、勝はゴルフ部がない鹿児島高出身。「先に『嫌いにならないで…』って言ってあります」と笑っていたように、コース外でもずっと一緒にいることへの不安も少しだけのぞかせていた。

ふたを開けてみれば、「お互い“キチキチ”してないので、すごく楽です」と杞憂だった様子。渋野も「(不安もあったのは)お互い様だけど、ノーストレス。お風呂上がりに一緒にダンスしてますよ。メチャクチャ楽しいです」。友情にひびが入るどころか、絆は深まっているようだ。

勝みなみが不安だったことは…(撮影/亀山泰宏)

前週「KPMG全米女子プロゴルフ選手権」から移動してきた日の夕食は2人でキッチンに立って鶏肉、魚を使った料理を作った。開幕前日も9ホールずつのプロアマ、練習を終えると、家の庭でバーベキューをするための食材を求めて近くの「コストコ」へ。渋野の“レパートリー”であるオムライスも2人で挑戦する予定らしく、勝は「『私が“土台”を作るから、しぶこは卵を頼むぜ』って言ってあります」とうれしそうに話す。

同じ米ツアーで戦うようになって2年目。練習ラウンドや夕食をともにしたり、サプライズで誕生日をお祝いしたことはあるが、宿をシェアするのは初めてだった。

ゴルフも、家に帰っても楽しい(撮影/亀山泰宏)

開幕前日のプロアマを終えた時点では、初日と3日目に行われるフォアサム(ペアが1つのボールを交互に打つ)で使用するボールを勝のダンロップ製にそろえる以外の細かい作戦は未定。それでも、「きょうの“夜”もあるので、そこで話せれば」。家に帰っても一緒なら、作戦会議の時間はたっぷりとある。(ミシガン州ミッドランド/亀山泰宏)

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