都知事選 支持拡大を目指す候補者の“独自戦略”

東京都知事選挙は告示から7日目を迎えました。候補者たちは島しょ部での選挙活動や歌舞伎町での「語る会」、そして連日同じテーマを訴える演説など、それぞれの戦略で支持拡大を狙っています。

前参院議員の蓮舫候補(56)は6月26日、この選挙戦で初めてとなる島しょ部での選挙活動を行い、伊豆大島で会社を営む人たちと意見交換をしました。また町役場や2013年に発生した土砂災害の慰霊碑を回り、島の人口問題など特有の課題の解決に意欲を示しました。蓮舫氏は「島の少子高齢化は、子どもたちが大学に進学したら帰ってこない。島特有の豊かさと島特有の不安と付き合っているということを、きょう短い時間だったが私はぐっと胸に込めて都知事選に臨みたいと思った」と語りました。

広島県安芸高田市の前市長・石丸伸二候補(41)は、通勤客などが行き交う世田谷区の二子玉川駅前で、これまでの演説と同様、教育への投資の重要性を強調しました。石丸氏は「これから先、経済の力を高めていかなければならない。その成長戦略として掲げているのが何よりも教育への投資」だと訴えました。他の候補が演説で複数の政策に触れる中、連日主なテーマを「教育への投資」に絞り、訴え続けています。その理由について石丸氏は「相手に伝えたいから。たくさん話せば話すほど、実は受け手は受け止め切れなくなる。効率的にやることを目指している」と説明しました。

若い世代への支持拡大に力を入れる元航空幕僚長の田母神俊雄候補(75)は25日夜、新宿区歌舞伎町のキャバクラ店やホストクラブで働く約100人と交流会を行い、若者の厳しい経済状況について語りました。また、実現したい政策として「若い世代の所得を増やす」と強調しました。田母神氏は「私が若い頃は会社が大体アパート代の半分を出していた。今はほんの少ししか出ない。だからこれを会社に半分出してくださいと。その分、法人税を減税しますよと。そういうことを進めたい」と話しました。

一方、公務を優先する現職の小池百合子候補(71)は民間の介護人材を育成する施設を視察し、介護現場の現状を確認しました。小池氏は「皆さんがやりがいを持って仕事をしているのが一番の介護職確保につながる」と語りました。また、水門管理センターといった都内の防災拠点や物流拠点も視察に訪れ、都のインフラの課題に対処していく姿勢を見せました。小池氏は「2期8年務めてきたこれまでの確認もしつつ、何が必要なのか現場を見てよく分かる。これまでの担当者の報告に加え、自分の目で見る有意義な視察を続けている」と述べました。

■東京都知事選挙 立候補者(届け出順・敬称略)
野間口翔(36)/澤繁実(47)/大和行男(46)/木宮光喜(71)/小池百合子(71)/内海聡(49)/石丸伸二(41)/小野寺紘毅(79)/新藤伸夫(75)/竹本秀之(68)/桜井誠(52)/ドクター・中松(96)/安野貴博(33)/清水國明(73)/AIメイヤー(51)/桑原真理子(50)/後藤輝樹(41)/河合ゆうすけ(43)/福本繁幸(57)/黒川敦彦(45)/桑島康文(62)/田母神俊雄(75)/蓮舫(56)/内藤久遠(67)/内野愛里(31)/石丸幸人(51)/尾関亜弓(43)/小松賢(36)/加賀田卓志(47)/福永活也(43)/犬伏宏明(48)/武内隆(61)/遠藤信一(59)/上樂宗之(45)/二宮大造(53)/中江友哉(32)/舟橋夢人(58)/山田信一(53)/加藤英明(65)/草尾敦(55)/津村大作(50)/横山緑(46)/前田太一(38)/南俊輔(39)/福原志瑠美(41)/木村嘉孝(49)/三輪陽一(42)/松尾芳治(46)/穗刈仁(57)/小林弘(49)/加藤健一郎(74)/ひまそらあかね(41)/向後真徳(62)/牛窪信雄(51)/古田真(77)/アキノリ将軍未満(37)

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