綾野剛、吉岡里帆、森崎ウィン、小林聡美、堂本剛主演×荻上直子監督『まる』出演決定

10月に公開される堂本剛主演の荻上直子監督作『まる』に綾野剛、吉岡里帆、森崎ウィン、小林聡美が出演することが決定した。

本作は、部屋に帰ると床にいた1匹の蟻に導かれるように描いた○(まる)を発端に、日常が○に浸食され始める男を描いた奇想天外な物語。監督を務めるのは、『かもめ食堂』『彼らが本気で編むときは、』などの荻上。荻上と本作で初タッグを組み、27年ぶりの映画主演となる堂本が演じるのは、美大卒だがアートで身を立てられず、人気現代美術家のアシスタントをしている男・沢田。堂本は、荻上監督と企画プロデューサーから約2年間の熱烈オファーを受け、「自分が必要とされている役なら」と心を動かされ出演に至ったという。

美大卒だがアートで身を立てられず、人気現代美術家のアシスタントをしている男・沢田(堂本剛)。独立する気配もなければ、そんな気力さえも失って、言われたことを淡々とこなすことに慣れてしまっている。ある日、通勤途中に事故に遭い、腕の怪我が原因で職を失う。部屋に帰ると床には蟻が1匹。その蟻に導かれるように描いた○(まる)を発端に、日常が○に浸食され始める。

新たに出演が発表されたのは、沢田を取り巻くキャラクターたち。

沢田のアパートの隣人で、売れない漫画家・横山を演じるのは、主演映画『カラオケ行こ!』、Netflixシリーズ『幽☆遊☆白書』などで知られる綾野。沢田と同じく現代美術家のアシスタントとして働く矢島を、主演映画『ハケンアニメ!』などの吉岡、ミャンマー出身のコンビニ店員・モーをNHK大河ドラマ『どうする家康』などに出演した森崎が演じる。そして、野心的なギャラリーオーナー・若草萌子を演じるのは小林。小林は過去、『かもめ食堂』、『めがね』といった荻上監督作に出演。本作は、ドラマ『2クール』以来、16年ぶりの荻上監督作品への出演で久々の再タッグだ。それぞれ、主演の堂本とは初共演となる。

コメント
綾野剛(横山役)
ひとつひとつ祈りを大切に紡ぐ堂本剛さん。
ひとつひとつ心の襞を大事に編む荻上直子監督。
その無限のキャンバスに全部署の丹精が織り込まれていく。とっても変梃で健やかで、鮮やかで眩しくて。たまらなく愛おしい“まる”が誕生しました。

吉岡里帆(矢島役)
荻上組、念願の初参加です。昔から監督の作品のファンで、以前荻上さん脚本の作品に参加させて頂いたこともあり、大変嬉しいお誘いでした。監督の作品から感じる丸くて優しい抱擁して貰えるような世界はある種憧れの場所でした。
しかし、ここに来て今作の“まる”は新しい荻上作品の風がビュンビュンと吹いているように思います! タイトルとは裏腹にまるく収まろう、まるく関わり合おう、まるく落ち着こう、そういった事とは正反対の“まる”からの脱却、逸脱、と良い意味の裏切りを秘めた作品です。荻上監督のパンキッシュな一面に触れることが出来たのが貴重な体験で楽しかったですし、堂本剛さんとの共演も静かにワクワクとする時間でした。
何か収まり良い所から抜け出したいと思っている方にこの作品をぜひ見て頂きたいです。

森崎ウィン(モー役)
荻上監督と堂本剛さんの紡ぐ物語の中で、自分のルーツでもあるミャンマー人青年として生きる事ができ、嬉しい限りです。
国を超え遠い地で営む生活。夢や希望だけでは生きていけない現実を目の当たりにしながらも、生きる喜びを味わう。人生に丸をつけるその日まで、どうやって過ごすか、問われているような撮影の日々でした。僕自身も、演じたミャンマー人青年と共に、福徳円満で円満具足な日々に憧れたのかもしれません。
是非、劇場でご体験くださいませ。

小林聡美(若草萌子)
16年ぶりに荻上監督作品に参加させていただきました。演じたのは、物事に意味や価値を求め、狂騒的になっていく私たちの姿を象徴するような、ギャラリーオーナーです。苦み走っています。周りに惑わされず、自分を信じること、表現することは、とても難しいこと。でも、ときには惑わされたり、痛手を負ってもいい。
そんな、「まる」という言葉の哲学的な世界観を突き抜けたあたりを、楽しんでいただければと思います。
(文=リアルサウンド編集部)

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