主演・黒木華×監督・草野翔吾で『アイミタガイ』映画化決定 本ヴィジュアル&コメント公開

2014年に斎藤緑雨文化賞長編小説賞を受賞した中條ていによる小説『アイミタガイ』(幻冬舎文庫)が、数々の映画やドラマに出演し、2014年に『小さいおうち』で第64回ベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞、2021年には『浅田家!』で3度目の日本アカデミー賞最優秀助演女優賞に輝いた実力派俳優・黒木華主演で映画化されることが決定。そしてこの度、ヴィジュアルが公開されています。

監督を務めるのは、『彼女が好きなものは』やドラマ『こっち向いてよ向井くん』などの草野翔吾監督。短編連作集『アイミタガイ』を原作に『台風家族』の市井昌秀が脚本の骨組みを作り、『ツレがうつになりまして。』の故・佐々部清の魂を注いだ企画を受け継いだ草野翔吾監督が一本の映画にした本作。かけがえのない存在だった親友を失い立ち止まってしまった主人公・梓を中心に思いがけない出会いが連鎖し、大きな輪になっていく群像劇となっています。

主演の黒木華は、亡き親友にメッセージを送り続ける主人公の心の機微を細やかに演じ上げます。本作に黒木は「迷いの中でも、人と人の繋がりを改めて感じられる、そっと背中を押してくれるような、寄り添ってくれるような映画だと思います」とコメント。梓の恋人・澄人を演じるのは、連続テレビ小説『エール』、『らんまん』や『沈黙の艦隊』などに出演、25年放送のNHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華之夢噺~』にも出演が決定している等、確かな演技力で注目を集める中村蒼、そして、梓の親友・叶海を演じるのは、『マイファミリー』でまさかの共犯者として一躍話題となり、連続テレビ小説『ひよっこ』、『ちむどんどん』、『ブギウギ』と次々に朝ドラに出演し類まれな演技が話題となった藤間爽子。更に草笛光子、安藤玉恵、松本利夫、升毅、西田尚美、田口トモロヲ、風吹ジュンら実力派が顔を揃え、人間ドラマのアンサンブルを奏でます。人との繋がりが希薄になってしまった現代に、誰の胸にも眠っている“相身互い”という助け合いの心を呼び起こし、何気ない毎日をやさしく照らすあたたかな物語が誕生しました。

合わせて公開となった本ヴィジュアルでは、梓を中心に登場人物たちの物語が繋がっていくことを表現。良き理解者だった叶海を失い返事が返ってこないと分かりつつもメッセージを送り続ける梓。なぜ彼女は、亡くなった親友にメッセージを送り続けたのか?そして、誰かを思った優しい“秘密“が巡り巡って繋がる時、あたたかな涙が溢れ出します――。

[コメント]
草野監督と初めてご一緒しましたが、とても暖かい方で、穏やかに撮影に参加できました。
迷いの中でも、人と人の繋がりを改めて感じられる、そっと背中を押してくれるような、寄り添ってくれるような映画だと思います。
――黒木華

様々な理由で一歩を踏み出せずその場に留まる登場人物達の背中をささやかな毎日にある小さな優しさや心遣いが奇跡を起こしてそっと押してくれます。
今回僕が演じた小山澄人はタイミングが悪くどこか抜けているけど大切な人を救おうと奮闘します。
そんな彼の純粋な心はとても美しく、日々生きている姿を見ていると“目の前の人を助ける事が明日の自分を救う事に繋がるかもしれない”と思えてきます。
さらにこの映画を観終わった後には“アイミタガイ”という言葉がじんわりと沁みて暖かく包んでくれると思います。
――中村蒼

アイミタガイ。相身互い。何かあったときはお互い様だよという気持ち。
そんな優しい想いやりが人と人とを繋いでいく。日々何気なく発せられていた言葉や行動に勇気をもらうこともあるし、また反対に、自分が人の背中を押していることもあるかもしれない。
大切な家族、友人、恋人、もう会うことがない人たちも、その出会いが今の私をつくってくれていた。
そう気付かせてくれる温かく優しい映画だと感じました。是非映画館で観て頂けたら嬉しいです。
――藤間爽子

聞き慣れない、おまじないのような言葉だな、と思いながら「アイミタガイ」と題された脚本を読み始めました。
次第にパズルのように繋がっていく脚本に心地よく騙され、読み終える頃には温かな気持ちになったのを覚えています。
佐々部清さんが生前温めていた企画ということでプレッシャーもありましたが、最初に読んだ印象を大事に、自分ができることを精一杯やりました。
この映画が誰かにとっておまじないのようになってくれたら嬉しいです。
――草野翔吾監督

「相身互い」…あまり聞かれなくなった古い言葉ですが、
今にも通じる日本人の心の在り方を表わした言葉だと大切に感じてきました。
この「アイミタガイ」という言葉とその心が世代を継ぐ若い監督によって、切なくも温かな映画作品として生まれたことに感謝と喜びを覚えます。
――原作者・中條てい

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