「野獣じみた蛮行」北朝鮮国防相、ウ軍のセバストポリ攻撃を非難

北朝鮮の強純男(カン・スンナム)国防相は27日、ウクライナ軍によるセバストポリ攻撃で民間人から死傷者が出たことを受けて談話を発表し、「野獣じみた蛮行」だと非難した。朝鮮中央通信が伝えた。

報道によると、ロシアの支配下にあるウクライナ南部クリミア半島で、セバストポリを攻撃したウクライナ軍のミサイルの破片がビーチに飛散し、海水浴客など少なくとも子ども3人を含む5人が死亡、100人以上が負傷した。攻撃には、米国が提供した地対地ミサイル「ATACMS」が使われたという。

談話は、この件で重大なのは「ゼレンスキーかいらい一味が民間人に向けて発射したミサイルが他ならぬ米国産であり、上記のミサイル攻撃の座標を記入したのも他ならぬ米国の軍事専門家であるという事実」だと指摘。

そうえで「ウクライナ紛争の直接的な当事国、特等テロ支援国としての米国の実体は一層際立つようになり、米国がウクライナに提供する兵器がロシアの平和的住民に対する大量虐殺道具として活用されていることが如実に立証された」と主張している。

一方、同通信も論評を出し、「米国が手渡した、国際法によっても禁止された爆弾と長距離兵器で強行された今回の蛮行は、米国の意図的かつ計画的な『請負殺人』によって働かされたもので、彼らの反ロシアヒステリーが度を過ぎて重大な段階に至っていることを示している」などとしている。

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