【なぜ】有楽町駅前の街路樹に“キクラゲ”大量発生 専門家「危険な兆候…放っておくと倒木の危険性」

東京・千代田区にある有楽町駅を出て、すぐの線路沿いの歩道。
カメラで街路樹を撮影し、太い枝を揺らして何やら確認しているのは、千代田区役所の職員です。

その目線の先にあったのは、木の枝にびっしりと生えた黒い物体。
実はこれ…。

取材スタッフ:
木にくっついているのは、“キクラゲ”ですかね。

豚骨ラーメンや五目焼きそばなどに入れられる、あの「キクラゲ」です。
街路樹に、びっしりと「キクラゲ」が生えていたのです。

めざまし8が取材をすると、駅周辺だけで4本の街路樹にキクラゲが生えているのを確認。千代田区にも「キクラゲが木に生えている」という連絡が相次いだため、調査を行っていたのです。

実はこのキクラゲ、“とても危険な兆候”だと、専門家は指摘します。

日本きのこセンター菌蕈研究所 牛島秀爾氏:
キクラゲっていうのは、生きた木に侵入していくような、いわゆる外菌と呼ばれるようなものではないので、基本的には完全に枯れてる木に出てきます。

キクラゲは、枯れた木に生えるというのです。
しかし、有楽町の街路樹を見てみると、まだ葉は生い茂り、枯れているようには見えません。

なぜキクラゲが発生?木の状態は?

木はどういう状態なのでしょうか?樹木医に現場を見てもらいました。

樹木医 後藤瑞穂氏:
この木は、生きている皮のところで、養水分を行き来させて生きてはいるんですけど、この枝が何らかの傷が入って枯れてしまった後に、キクラゲの菌が取り付いて、さらに分解している状態です。

木をよく見てみると、分かれた太い枝の左側には、葉っぱが付いていません。
木全体ではなく、枝が枯れてしまい、そこにキクラゲが生えたのだといいます。

樹木医 後藤瑞穂氏:
こちら幹の方に進行していくと、幹自体、倒木する危険性が高いです。

放っておくと“倒木の危険性”も…。
キクラゲは、その木に異変が起きていることを知らせる兆候だったのです。

樹木医 後藤瑞穂氏:
こういうキノコを見かけたら、枯れていく兆候を表してますので、速やかに近くの関連の機関に報告されたらいいかなと思います。

千代田区は、キクラゲが見つかった木について、伐採など早急な対応を行うということです。
(「めざまし8」6月27日放送より)

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