ドローンで捜し物を見つけよ!–きぼうプログラミング競技会に過去最多の応募

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、第5回「きぼう」ロボットプログラミング競技会(Kibo-RPC)の参加チーム募集を終了。過去最多の661チーム、2788人が応募した。有人宇宙技術部門が6月26日に発表した。

Kibo-RPC(Kibo Robot Programming Challenge)は、「日米オープン・プラットフォーム・パートナーシップ・プログラム」(JP-US OP3)を通じた日米協力に基づいてJAXAと米航空宇宙局(NASA)が協力して取り組んでいる活動。

国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟(JEM)「きぼう」を舞台に、アジア太平洋(APAC)地域でのきぼう利用促進と“持続可能な開発目標(SDGs)”での人材育成を目的に、APAC地域の学生に宇宙でのロボット操作やコンピュータープログラミングの教育機会と位置付けている。

Kibo-RPCは、アジア太平洋地域宇宙機関会議(Asia-Pacific Regional Space Agency Forum:APRSAF)での宇宙環境の利用を促進する活動である「Kibo-ABC」(Asian Beneficial Collaboration through “Kibo” Utilization)の一環。Kibo-RPCに参加するには、APRSAFに参加する国や地域の宇宙機関を通じて応募する必要がある。

5回目となる今回はKibo-ABCのメンバーである国や地域のほかに米国、国際連合宇宙部(United Nation Office for Outer Space Affairs:UNOOSA)の合計13の国や地域、組織が参加している。

今回は、前回に引き続き、Kibo-RPCに参加する国や地域以外の参加要望に応えて、競技会を国際的に拡大させることを目的に、国連に加盟する国の学生にも参加機会を提供する「UNOOSA International Slot」の枠組みを設けている。この枠組みでKibo-RPCに参加する国や地域以外に23の国から学生が参加している。

前回の第4回は421チーム、1685人が応募。今回の応募は661チーム、2788人と着実に多くなっていることが分かる。

参加チームはそれぞれの国や地域、組織で開催される予選大会に向け、チームで協力しながら、ISSに搭載されているNASAの船内ドローン「Astrobee」を制御するプログラム「Android Application Package(APK)」を作成する。

APKの提出は6月20日に締め切られ、提出したチームが予選大会に進むことができる。予選大会は6月21日~7月7日に開催され、優勝したチームはISSで10月ごろに予定されている軌道上決勝大会に出場する。

日本国内での予選大会は6月29日に開催される。国内予選はオンラインとオンサイトのハイブリッドで開催。YouTubeのJAXA公式チャンネルでライブ配信される

第5回のゲームストーリーは、Astrobeeと協力して、大量のモノがあふれるISS内部で必要な道具やマニュアルを探すというもの。

きぼうでAstrobee初号機(名前は「Bumble」)と写真に写るNASA宇宙飛行士のAnne McClain氏(出典:NASA / Anne McClain)

関連情報
JAXA有人宇宙技術部門発表
第5回Kibo-RPC特設サイト
Astrobee(NASA)

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