表現を模索し続ける2人の新進写真家に注目「JPG’s FAVE #3」藤本祐菜×森下葵衣写真展

By CAPA編集部

Jam Photo Galleryの企画展「JPG’s FAVE #3」として、藤本祐菜さんと森下葵衣さんの二人展「見えないものを見ようとする時、深淵もこちらを見ている」が、2024年7月2日より開催されます。

Jam Photo Galleryが注目の新進写真家をピックアップする「JPG’s FAVE」。第3回目となる今回は、写真家・大和田良さんの推薦により、東京工芸大学芸術学部で写真を学ぶ2人の作品を展示します。

藤本さんは「クラムボン 2023」と題し、宮沢賢治の『やまなし』に登場するクラムボンをテーマに構成します。クラムボンという生き物は存在しませんが「宮沢賢治は何かにクラムボンと名付けたと考えた私はクラムボンを探した」と藤本さん。川を訪れ、そこから見えてきたクラムボン像を写真に残しました。

森下さんは「願いの正体 2023」と題し、四つ葉のクローバーなど幸せの象徴と言われているモチーフや事象に焦点を当てました。「私たちは物事を違和感なく受け止めていること、感覚的に捉えてしまうこと、影響されやすいということを提起し、ものに対する意味や既成概念を問い直そうと考えた」と森下さんは語っています。

自然風景や現象を観察しつつ写真を構成する藤本さんと、人物やモノを中心的なモチーフとしてきた森下さん。テーマは異なりますが、感情や感覚の揺らぎに注目して表現するという点で共通した視点が見られます。写真表現を模索し続ける若手写真家の取り組みをご覧ください。

JPG’s FAVE #3 藤本祐菜×森下葵衣「見えないものを見ようとする時、深淵もこちらを見ている」

会期 2024年7月2日 (火) ~14日 (日)
会場 Jam Photo Gallery
住所 東京都目黒区目黒2-8-7 鈴木ビル2階B号室
時間 12:00〜18:00 (日曜は17:00まで)
休館日 月曜
入場料 無料
問い合わせ Jam Photo Gallery (TEL 050-5438-2134)

藤本祐菜 (Yuna Fujimoto)
2002年、長野県出身。2024年、東京工芸大学芸術学部写真学科4年在籍。

森下葵衣 (Aoi Morishita)
2002年、東京都出身。2024年、東京工芸大学芸術学部写真学科4年在籍。

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