初代門司駅関連遺構の保存求めイコモスが緊急声明文

北九州市の初代門司駅の関連遺構について、ユネスコの諮問機関・イコモスが遺構の保存などを求める緊急声明文を、テレサ・パトリシオ会長の名前で27日、市に提出しました。

27日午前10時半、北九州市役所で日本イコモスの福島綾子九州大学准教授が「初代門司駅遺構がさらされている急迫かつ不可逆的な脅威に対して、重大な懸念を表明します」として提出したものです。

北九州市は、初代門司駅の関連遺構を記録保存して取り壊し、公共施設を建設する計画を進めています。

日本イコモスによりますと、声明文は「国史跡にも値する遺構を破壊することは文化遺産保護政策に反する」と指摘し、計画を見直し、包括的な保存を優先することを求めています。

検討されない場合は文化的資産の危機に対して発出する「ヘリテージアラート」も考えているとして、現在、準備が進められています。

「ヘリテージアラート」は強制力はありませんが、過去、発出で、工事計画が見直された例もあるということです。

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