中国製の電動三輪トラックが海外で人気、そのワケは?―中国メディア

米国で中国製の電動三輪トラックがバズっているという。

米国では最近、2種類の電動自動トラックが爆発的な人気を集めている。一つはテスラの電動ピックアップトラック「サイバートラック」、もう一つは中国製の電動三輪トラックだ。

後者の電動三輪トラックが「バズった」のは、ショート動画がきっかけだ。 今年初め、「中国製電動三輪トラックの米国大冒険」というショート動画シリーズがネットで大きな話題になった。シリーズがスタートしたきっかけは、ショート動画配信者「Bobo在米国」さんが電動三輪トラックを中国で購入して米国に取り寄せ、米国人の夫の父親に贈ったことだ。義父が電動三輪トラックを運転したり、家族を連れて米国の町の通りを走ったりする光景が注目を集めた。

この動画シリーズの人気に、多くの人がビジネスチャンスを感じ取った。貴州省出身の駱豪華(ルオ・ハオホア)さんは3人のチームを立ち上げて米国で電動三輪トラックの販売をスタート。江蘇省で商品を仕入れ、陸路で広東省まで運び、海上輸送で米ロサンゼルスまで運んでいる。「開業初日の受注高は1万ドルを超えた」という。

今年に入ってから、中国の電動三輪トラックが越境ECプラットフォームで受注量を伸ばし続けており、5月末現在、阿里巴巴(アリババ)国際ステーションでの海外からの受注は前年同期比で35%以上増加した。

中国産電動三輪トラックはなぜ海外で人気があるのか。

需要サイドから見た理由は、電動三輪トラックは用途が多様な車両で、人を乗せることも荷物を運ぶこともできる上、レバーをひねってスイッチを入れるだけで簡単に運転できることだ。舗装されていないでこぼこの道でも楽々と進むことができ、手軽で便利かつ丈夫で、欧州の都市の狭い通りや欧米の大農場に非常に適している。

供給サイドから見ると、欧米の農場でよく使用されるピックアップトラックと比べ、中国製の電動三輪トラックは同じ用途ながら価格はわずか5分の1という点が挙げられる。さらに操作がより簡単でコストパフォーマンスがより高いという魅力が加わる。

電動三輪トラックが便利で使い勝手がいいのは、中国製造業のイノベーション能力が向上したからだと言える。電動三輪トラックという名前こそ今風ではないが、応用されている技術レベルは少しも低くない。

まず、交通手段として、エネルギーをガソリンから電気へと切り替えており、技術高度化を体現している。現在の電動三輪トラックには数多くのハイテク技術が採用されていることは言うまでもなく、目下、世界で提唱されている省エネ・環境保護やエコな外出手段という方向性にも合致する。

次に、現在の電動三輪トラックの多くはスマートコネクテッドカーの機能を備えており、スマートフォンと連携して、自動ロックや位置情報取得などが可能だ。

最後に、中国のメーカーの多くは早くから柔軟な生産モデルに対応し、輸出国の道路状況に合わせて随時パラメータを調整し、それぞれの国に合わせて製品を生産してきた。

業界関係者が指摘するように、中国が電動三輪トラックの分野でトップの地位を獲得したのは、中国の技術イノベーションによるものなのだ。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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