ブレイキン・AYUMI選手パリオリンピックで初代女王を目指す 41歳ベテラン20年かけ確立したスタイル【メダルへの道】

2024年7月26日に開会式が行われるパリオリンピックのメダル候補を紹介する「メダルへの道」。今回はパリオリンピックの新競技・ブレイキンで初代女王を狙うダンサーネーム・AYUMIこと、福島あゆみ選手(41)。41歳と年齢を重ねてもなお、強くいられる秘密と、AYUMI選手ブレイキン人生の“あゆみ”に迫ります。

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AYUMI選手 41歳にして女子日本チャンピオン

パリオリンピックの新競技「ブレイキン」は1対1のバトル形式。
流れる音楽に合わせ即興でダンスを披露し、技術性、独創性などで競います。

AYUMI選手は全日本選手権3連覇中で41歳ながらいま現在女子の日本チャンピオンです。
2024年6月20~23日に行われたオリンピック予選シリーズ最終戦で準優勝し、パリへの切符を手にしました。
日本人が表彰台を独占した今大会。AYUMI選手以外はRIKO選手17歳、AMI選手25歳と若い選手の活躍が目立つ中、AYUMI選手は41歳。

ブレイキン始めたきっかけはメープルクッキーの食べ過ぎ

そんなAYUMI選手がブレイキンを始めたのは21歳。そのきっかけというのが…

AYUMI選手:
メープルクッキー食べ過ぎました
めちゃくちゃ太っていて痩せたいっていう気持ち…

まさかのダイエット。カナダへの留学で10kg増えた体重を絞ることが目的だったといいます。

ブレイキンを始めて約1カ月で出場したデビュー戦では…

AYUMI選手:
めちゃくちゃテンパって、サササッて帰っていったら、
姉ちゃんから「挨拶!」って言われて戻って挨拶をしたみたいな

小学生の女の子に敗北。
右も左もわからなかったB-Girlは、その後、海外のバトルに参戦し経験を積みました。

その名が知れ渡ったのは、34歳のころ。
これまで男子だけしか立てなかった世界最高峰の大会に女子で初めて出場したのです。

まさしくブレイキンの歴史を変えた瞬間でした。
さらに2021年、38歳のときに世界選手権初優勝を果たしました。

20年かけて確立した“オリジナリティー”がメダルへの道

そしてAYUMI選手の武器が唯一無二の「独創性」です。

AYUMI選手:
私の中では結構こだわっているというか、だからちょっと変な動きもいっぱいあるし、なんかふざけて「なんじゃ」ってのもあるんですけど、私はそういうのがすごく好きで

普段の生活からインスピレーションを得て作り上げたのが、AYUMI選手の代名詞“お掃除スタイル”。

ぞうきん掛けがモチーフになったその名も“ぞうきん”という技や、そうじきの形からできた“そうじき”まで。
イベントに登場し、AYUMI選手が“ぞうきん”を繰り出せば、男子のパリオリンピック日本代表、Shigekix選手も“ぞうきん”。
AYUMI選手の技が浸透している証です。

他にも志村けんさんのギャグから作った「アイーン」や、ぶりっこの手の形で回る技「ぶりっこ」などユニークな動きがAYUMI選手の真骨頂。

AYUMI選手:
この動きはこの人ってシルエットだけでその人って分かる人になりたいと思って
ずっとやってきたんでAYUMIというダンスがやっぱ強みなのかな

しかし特殊な動きをするからには、代償がつきもの。
首、肩、膝に痛みを抱えるなど、まさに満身創痍です。

それでも競技を続けて来られたのは、ブレイキンが大好きだから。

約20年をかけ作り上げてきた高い“オリジナリティー”
これが41歳のベテランAYUMI選手のメダルへの道です。

AYUMI:
別に年齢はもう関係ないかなと思います
絶対ケガせずにその日を迎えて、自分のスタイルを出し切っていきたい

(『めざましテレビ』2024年6月26日放送より)

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