37年半ぶりの円安水準 一時1ドル=160円台後半 市場では介入への警戒感高まる 景気へのマイナス面を心配する声も

円安がさらに加速しています。
円相場は、一時1ドル=160円台後半と、37年半ぶりの円安水準をつけました。

為替ディーリングルームから、フジテレビ経済部・山下あす奈記者がお伝えします。

為替は午後3時51分現在、1ドル=160円40銭台で取引されています。

26日は夕方になってから円安が進んだため、ディーリングルームでは緊張感が高まっています。

円相場をめぐっては、4月末に160円台に突入したあと、政府・日銀が円買い介入に踏み切ったとみられ、再び160円台をつけたことで、市場では介入への警戒感が高まっています。

鈴木財務相は「急激な、一方的な動きは望ましくない。必要に応じて必要な対応をとってまいります」と述べました。

市場関係者からは「節目の160円を突破し、今後のペース次第で介入の可能性は高まる」との見方も出ています。

ーー適正な為替レートというのはどのくらい?

リサーチ会社の調査では、1ドル=110円から120円台ぐらいがビジネスがしやすい適正レートといわれています。
160円台だと、40~50円の大きな差があるということになります。

ーー円安は株価や経済にも影響?

自動車など輸出企業にとっては、円安は海外にドルで安く製品を売ることができ、株価上昇につながる側面があります。
一方、円安で輸入食品やエネルギー価格が上がっていけば、家計負担は増えます。
1ドル=160円の場合の試算では、年間負担が平均で9万4000円ほど増えることになります。
円安への進み方が急激なことで、景気へのマイナス面を心配する声が強まっています。

© FNNプライムオンライン