「グリーン車」はなぜ「グリーン」と呼ばれているの? 名前の由来や料金体系を教えて!

緑色じゃないのになぜグリーン車

結論からいうと、グリーン車の名前の由来は、「1等車に緑の帯があったから」だといわれています。かつての列車には1等車、2等車、3等車の3つの等級があり、それぞれ内装や運賃が異なっていました。1等車には展望室があり、政府要人や上流階級の人々が利用する高級車両でした。

しかし、戦後の民主化により階級社会がなくなったことで1等車の利用者が激減したのです。そのため、1960年に1等車が廃止され2等車が新1等車、3等車が新2等車に繰り上げられました。

しかし、新2等車にも冷房が付けられるなど新1等車との差がほとんどなくなり、新1等車の利用は減少しました。そこで、運賃を同じに設定し、新1等車はリクライニングシートなどの設備がよい分を特別料金として取ることにしたのです。

このとき、新1等車を特別車両、新2等車を普通車両と改め特別車両を「グリーン車」として1969年に発表したといわれています。

他にも、新1等車の車体の帯が薄緑色だったことや、指定席のヘッドカバーが薄緑色だったことも名前の由来とされています。また、グリーン車の4年前に新設された「みどりの窓口」の「みどり」が関係者の意識にあり、グリーン車につながったという説もあるようです。

おすすめのグリーン車

・新幹線のグリーン車
新幹線のグリーン車は広々とした豪華な座席、静かな車内、そして優れたサービスが特徴です。特に、最新型のN700Sグリーン車はフルアクティブサスペンションが搭載されており、揺れが少なく乗り心地がよいと評判です。

・普通列車のグリーン車
普通列車のグリーン車もおすすめです。座席は普通列車よりもゆったりした作りでテーブルや収納スペースが付いていることが多く、長時間の移動でも快適に過ごせます。

・特急E261系「サフィール踊り子」
JR東日本の全席グリーン車であるこの列車には「プレミアムグリーン席」が設けられています。窓側に回転する本革の電動リクライニングシートと天窓が特別な旅行体験を提供してくれます。

普通列車のグリーン車の料金体系

「グリーン車は高いのでは」と思う方におすすめしたいのが、普通列車のグリーン車です。グリーン車の料金体系は、利用する距離(営業キロ)と購入方法によって異なります。JR東日本によると、具体的な料金体系は以下の通りです。

Suicaグリーン料金
モバイルSuicaやカードタイプのSuica等に、グリーン券情報を記録して購入した場合に適用される料金です。

__●50キロまで:750円
● 100キロまで:1000円
●101キロ以上:1550円__

通常料金
駅や車内でグリーン券(紙のきっぷ)を購入した場合に適用されます。

__●50キロまで:1010円
● 100キロまで:1260円
●101キロ以上:1810円__

なお、ご利用日にかかわらず通年同額で、大人と子どもの料金は同じです。

グリーン車の名前の由来は車体にあった緑色の帯

「グリーン車」の名称は1969年に正式に導入されました。諸説ありますが、この名称は、1等車に緑色の帯が入っていたことに由来しているとされています。

グリーン車は快適な移動空間を求める人にとって魅力的な選択肢ですが、料金体系は乗車する列車の種類や距離などによって異なります。普通列車なら新幹線よりも手頃な価格で利用できるので、いつも使っている普通列車でリラックスしたいときにおすすめです。

出典

JR東日本 普通列車グリーン車 料金

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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