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ボタンは10,000種類以上。フランス製の商品も
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ボタン専門店「みかね」さんは、大森駅から徒歩4分の立地。ウィロード山王と呼ばれる、活気のある商店街の中にお店があります(商店街の正式名称は「大森柳本通り商店街振興組合」)。
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今回取材にご協力いただいたのは、店主の三林歌子さんと、歌子さんのお孫さん。ふたりで協力しながら、お店を切り盛りしています。
歌子さんは、昭和13年生まれの86歳! 「気になるボタンがあれば、遠慮せずに声をかけてくださいね。箱から出してお見せしますから」と、チャーミングな笑顔でお話ししてくれました。
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お店に並ぶボタンの数は、驚きの10,000種類以上。天井ギリギリまで、ぎっしりとボタンが陳列されています。
箱の中の商品がわかりやすいように、すべての箱の側面にボタンのサンプルが取り付けられています。
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ボタンは国産のみならず、フランスなどの海外からの輸入品も。「作られてから30年以上は経っている、ヴィンテージのボタンも取り扱っています」と歌子さん。
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キラキラと華やかなボタンに、お花やパールがあしらわれたキュートなボタン。すっきりとシンプルなボタンまで、豊富なデザインについ夢中になってしまいます。
服に付けるだけではなく、ピアスやイヤリング、ブローチなどにも活用できそうです。「最近はハンドメイド作家さんのご来店も増えてきました」と、お孫さんが教えてくれました。
バックル、レース、ブレードなどの取り扱いも
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お店の主役はボタンですが、それ以外の商品も豊富に並んでいます。バックル、レース、チロリアンテープ……デザインもさまざま。
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「お客さまと相談しながら、ぴったりのデザインを選ぶことも多いです」と、店主の歌子さんは話します。
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この商品をどう活用しよう? 自分のイメージに合う商品はある? などなど、なにかあればぜひ歌子さんまで声をかけてくださいね。
何気ない会話をきっかけに、今までになかった新しい発想がピンと湧き出てくるかもしれません。
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愛らしいお花のブレードもありました。パーツを一つひとつ切り離すことができるので、単体でも使用できます。
ラインストーンやビジューのブレードは、ダンスなどの衣装に縫い付けるとパッと舞台映えするそうですよ。
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上品なバックルは、布地と組み合わせればワンピースのベルトとして使えます。「手先が器用じゃないから……」とものづくりに苦手意識がある方も、お手持ちのベルトのバックルを変えるだけならチャレンジしやすいかもしれないですね。
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ボタン穴の空いたメキシコ貝は、光の当たる角度によって緑や紫、ピンクなど七色に輝きます。光に照らされた水面のきらめきのようで、思わずうっとり……。
「コートの一番上のボタンだけ付け替えるのも、ワンポイントになっておしゃれです」とアドバイスいただきました。
創業60年以上。戦後すぐにお店を立ち上げ
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お店の創業は、戦後すぐ。歌子さんの舅(しゅうと)、つまり歌子さんの夫のお父さまが、戦後に「自分で商売を立ち上げよう」と思考を巡らせ、大森でボタン専門店をスタートさせました。
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写真左が、創業者の三林 金太郎(みつばやし きんたろう)さん。右が、息子である三林 金次郎(みつばやし きんじろう)さんです。
25年ほど前に金次郎さんが逝去され、現在は歌子さんがお店の店主。お店は移転などもなく、創業時と変わらない場所で、60年以上も大森の地を見守り続けています。
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店名の由来は、金太郎さんと金次郎さん、どちらの名前にも “かね” が入っていたから。苗字の三林の “み” と、名前の一部である “かね” を組み合わせて、ボタン専門店「みかね」と名付けられました。
お店には常連さんも多く、歌子さんとの会話を楽しみにしている方もいるのだとか。「常連さんの中には、お店を覗いて祖母がいないと、また来るねとわざわざ別の日に祖母に会いに来てくれる方もいるんですよ」と、お孫さんがお話ししてくれました。
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取材当日は、海外からの観光客の方もご来店。歌子さんは英語は話せないそうですが、言語の壁もなんのその! ニコニコと笑顔でお話ししているうちに、いつの間にか親密になっていました。
最終的に、お気に入りのボタンを見つけたお客さま。満足そうな笑顔でお店を後にしていましたよ。
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「人見知りはしないの。もともと、おしゃべりが好きな性格なんです」と話す歌子さん。豊富なボタンの知識だけではなく、その人柄に惹かれて足を運ぶお客さまも多いのだろうなぁと感じました。
季節ごとに商品を入れ替えて、お店の表情を変える
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ボタン専門店のみかねさんが取り扱うボタンは、実際にお店に並んでいるものだけではありません。なんと、季節ごとに商品のラインナップを細かく変更しているのだそう。
膨大な数のボタンを管理するだけではなく、季節に合わせた入れ替えまで……! と、たくさんのボタンに囲まれながらつい目をまんまるにしてしまいました。
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「この時期お店に並んでいない商品は、どこにあるんですか?」
その質問で判明したのは、お店に上に作られた倉庫の存在。「よければ上がってみますか?」のお言葉に甘えて、ハシゴで倉庫に上がらせていただくことになりました。
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ハシゴに手をかけて、上へ上へと。
秘密基地に入っていくようなワクワク感があります。
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倉庫の中は、右も左でボタンでいっぱい! お店に並んでいるボタンは氷山の一角なのだと、しみじみ感じる光景でした。
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倉庫の中をキョロキョロと眺めていると、整理整頓されたボタンの中に「令和3年夏ボタン」の貼り紙が。春夏秋冬、季節ごとにボタンがきっちりと管理されているのがわかります。
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「夏ボタン」の貼り紙がある棚には、クリア素材で涼しげなお花のボタンがありました。どの季節にお店に足を運ぶかによって、いろいろな表情を見せてくれそうです。
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お店のInstagramでも、ボタンの魅力を発信してくれています。SNSで気になるボタンがあれば、ぜひ保存しておいてくださいね。店頭で写真を見せれば、在庫があるかその場で確認していただけます。
また、ネットショップもオープンしています。ただ、商品数は店舗のほうが豊富! 歌子さんとのおしゃべりを楽しむためにも、近隣にお住まいの方は、ぜひ実際にお店で商品をご覧いただきたいです。
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お店の営業時間は、平日の月・水・金。お客さまからのご希望があれば、営業時間外のご来店も相談可能です。
相談希望の方は、InstagramのDM、もしくは公式サイトからお問い合わせください(購入希望の商品やお店の状況によっては、承れないことがあります)。
戦後すぐにオープンした、老舗のボタン専門店。60年以上も地域の方々に愛されるお店の雰囲気を、ぜひ味わってみてください。
「こういうイメージのボタンを探していて……」などのご相談からでも、きっとドーンと受け止めてくれるはずですよ。