大谷翔平、日テレ&フジ行き過ぎ取材「激怒騒動」の結論は出禁ナシ&処分ナシ 完全通常運転…奇妙な着地点

大谷翔平選手 ※画像はロサンゼルス・ドジャースの公式インスタグラム『@dodgers』より

MLB、ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手(29)の新居について詳細に報じた日本テレビとフジテレビが、ドジャースの取材パスを“凍結された”と報じられて波紋を広げていた問題。

日本テレビとフジテレビは大谷選手が785万ドル(約12億円)で購入したロサンゼルスの邸宅を詳細に報道。空撮映像や自宅前からのレポート、近隣住人へのインタビューなどの映像を流し、これらの報道に大谷選手が怒ったとされる。

そして、これにより日本テレビとフジテレビが「出禁処分」を下されたと6月12日配信の『現代ビジネス』が報じたのだ。同報道は他の多くのメディアでも“後追い”され、ネット、SNSを中心に騒動化。大きな話題となっていった。

しかし、報道後も、どちらの局の情報・報道番組やワイドショーなどでも大谷選手及びドジャースについて取り上げており、日本テレビとフジテレビへ下された処分とはいったいなんなのだ、とX(旧ツイッター)などでは疑問の声も上がっていた。

制作会社関係者は言う。

「6月22日の段階でフジテレビは《ドジャースの取材ができなくなったという事実はない》と公式コメントを出しているんです。ただ、世間的にはあまり認知されていない感じですよね……」

6月22日配信の『スポニチアネックス』の問い合わせにフジテレビは《フジテレビが取材パスを失いドジャースの取材ができなくなったという事実はない》と回答。

しかし、大谷選手側が自宅の詳細報道に激怒したことは事実であり、フジテレビは大谷選手や関係者に迷惑をかけ、不快な思いを抱かせたことを謝罪。《今後、適切な取材を心掛けていきます》とコメントを出していた。

「一方の日テレは6月24日配信の『スポニチアネックス』に《取材の過程についてはお答えしておりません。総合的に判断して対応しております》と回答していますが、フジテレビと同様の状態にあると考えられていますね」(前同)

■日テレは大谷選手のSNSを使って……

6月22日にフジテレビがコメントを出したにもかかわらず、6月25日発売の写真誌『FLASH』(光文社)でも、日本テレビとフジテレビに球場への出禁処分が科せられた話が報じられるなど、やはりフジテレビが出したコメントはあまり浸透していないようだ。

「6月27日のフジテレビの朝の情報番組『めざまし8』でも、レギュラーコメンテーターの古市憲寿さん(39)が大谷選手の大活躍のニュースが報じられる際に、出禁報道騒動を持ち出し、“こういう特集がやれるってことは大丈夫なんですか?”と問いかける場面もありましたね。

日テレとフジにおいては、実際に邸宅を空撮したり、近隣へインタビューするなどの見る人が見れば自宅の場所が特定できるような行き過ぎた取材はあったんです。これを受け、『現代ビジネス』の報道があったわけですが、結論から言うと日テレとフジは出禁にはなっていないんです。大谷選手や夫人の大谷真美子さん(27)は一連の報道に不快感を抱いたのは間違いなさそう。ただ、取材活動で出入り禁止にはなっておらず、結果的に罰則や処分も特段ナシ、ということのようです。

日テレのWEBメディア『日テレNEWS』は6月18日、大谷選手が自身のインスタグラムストーリーズを更新して、愛犬・デコピンの誕生日を祝福するようなショットを公開した、という記事を出しました。出禁ほどの対応になっていたら、本人のインスタを引用するような記事は作りません。こういった点からも処分は特になかったということがうかがえるんです。大谷選手の報道に関しては、もう完全に“通常運転”ですね」(前出の制作会社関係者)

『ZIP!』や『news every.』(ともに日本テレビ系)、『めざましテレビ』や『Live News イット!』(ともにフジテレビ系)でも、毎日のように大谷選手の活躍やドジャースの勝敗を大きく取り上げている。

「大谷選手は日本を代表するどころか、今やアメリカを代表するスーパースター。大手メディア含め、“大谷選手ネタならどんなことでも取り上げる”という姿勢から、結果的にどんどん話が膨らんでいってしまい、詳細なことはよく分からないまま“日テレとフジが出禁になった”というのが確定のようになったと見られています。

日テレとフジの制作現場の関係者も出禁報道が出て、“うちにいったいどんな処分が……”と大困惑していたといいますからね。

結局、あの大きな騒動はなんだったのか……という奇妙な感じもしますが、ただ、フジテレビが公式に謝罪コメントを出しているように行き過ぎた取材があったのは事実。誰もが気になる大谷選手の動向やプライベートですが、日テレ・フジ含めて、報道各社は今まで以上に気をつけていくことになるのではないでしょうか」(前同)

いくら圧倒的注目度のスター選手と言っても、住む場所が特定されるような報道があっていいわけはない。行き過ぎた報道に、摩訶不思議な出禁騒動まで勃発して……やはりスーパースターはつらいところだ。

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