「何十年の思い出がいっぱい」 55年の歴史に幕を下ろした「トスク」 閉店後も残ったテナント4店舗も6月末で退去 鳥取県鳥取市

去年9月、55年の歴史に幕を下ろした、鳥取県東部のJA系スーパー「トスク」。残るテナントも6月末で退去し、いよいよ最後の時を迎えます。

おおはら化粧品店 店主 大原真弓さん

「何十年の思い出がいっぱい。お客さんからもらったものがあったり」

鳥取市で30年続いた化粧品店で、商品の片付けが続いています。去年9月、鳥取県東部のJA系スーパー「トスク」全店舗が惜しまれながら閉店。

「思い出が詰まったスーパーなので、最後に見ておきたいなと思って来ました」

トスクは、1968年に「鳥取生活センター」として鳥取市にオープン。「明るく豊かな暮らしに奉仕する」をテーマに、地域に密着。長い間地元に愛されましたが、業績の悪化により全店が閉店となりました。

そんな最期を迎えたトスクですが、その後もテナントして入っていた店舗では営業が続けられていました。大原化粧品店もその一つ。店舗内では片づけを進める店主の大原真弓さんと友美さん親子の姿がー。

おおはら化粧品店 店主 大原真弓さん

「6月30日まで商品は置いときたいけど、それじゃ困るし、ちょっと今それで大変」

トスク本店に化粧品店を開業したのは1979年。多くの常連客が訪れる店となりました。トスク閉店後も営業を続けてきたその店も6月末でいよいよ退去しなけれまなりません。建物に最後まで残っていた店舗は4つ。

おおはら化粧品店 店主 大原真弓さん

「寂しさですね。ここ(トスク本店)があっての“おおはら”でしたから、ここに入ってなかったらこんなに続けられなかった」

去年9月のトスク閉店後も常連客は変わらず来店。その思いに応えようと常連客が通いやすい、トスク本店からほど近い場所に新店舗の出店を決めました。長年、母の真弓さんと一緒に働いてきた娘の友美さんはー。

おおはら化粧品店 大原友美さん

「(今後の営業を)どうしようかと母がすごく悩んだ時があったんですけど、お客さんは変わらず来てくださるので、ちょっと頑張ろうかという思いのほうが強かったです」

この日は長年使っていたレジ台を新店舗へ運びだしました。

おおはら化粧品店 店主 大原真弓さん

「ここで朝おはようってきて、生活がここで全部賄えるのでとってもいいところでした」

退去の日まであと3日。トスク本店は取り壊しの方針が決定。跡地の活用については方針が決まっていません。

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