水難事故想定 迅速な救助へ訓練 玉野で県警、海水浴シーズン前に

海水浴客の水難事故を想定した救助訓練に取り組む参加者

 海のレジャーシーズンを前に、岡山県警は27日、玉野市渋川の渋川海岸で海水浴客の水難事故を想定した救助訓練を行った。ヘリコプターや警備艇が出動し、有事の対応や連携を確認した。

 県警機動隊や玉野、笠岡署などから30人が参加。遊泳客と水上バイクが衝突し、2人が沖に流されたと想定した。通報を受け、県警のヘリコプター「わしゅう」と玉野、笠岡署の警備艇が一帯を捜索。水難者を発見したわしゅうが、海面を緑に着色して目印にする「シーマーカー」を投げ込み、水上バイクで急行した機動隊員が海岸に引き上げた。

 県警によると、今年の県内の水難事故は26日時点で12件(前年同期比4件増)、死亡者は9人(同3人増)。杉田理佳地域課次長は「今年は速いペースで発生している。どんな事態でも連携して迅速な救助に当たれるよう、訓練を重ねていく」と話した。

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